内容説明
怪しい砂漠の町にやってきたペギー一家は、不気味な噂を耳にする。砂漠の孤独に耐えられなくなった人々が、蜃気楼の見せる幻に次々と消えてゆくらしい。そしてついにペギーの家族も犠牲に…。彼らを助け出すため、ペギーは青い犬とともに蜃気楼の国にのりこんだ。そこで彼らを待っていたのは、成長するお城に眠る、未知の巨大な悪魔だった!ペキーVSお化けたち。戦いがスケールアップする第二弾。
著者等紹介
ブリュソロ,セルジュ[ブリュソロ,セルジュ][Brussolo,Serge]
1951年パリ生まれ。SF、ファンタジー、推理、冒険、歴史などありとあらゆるジャンルで小説を書きこなし、フランスのスティーヴン・キングと称されるほど本国では大御所の作家。著作は過去140作近くにのぼり、ベストセラー作品は数知れない。『ペギー・スー』シリーズは、彼が初めて取り組んだ子供向けのファンタジー。刊行早々、フランスをはじめ各国で人気を博し、シリーズ化される。これをきっかけに、近年は意欲的に児童書を執筆中。もはやフランスでは老若男女を虜にする人気NO.1作家である(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
つばめ
68
ペギー・スーシリーズ第二弾。今回の舞台は砂漠が魅せる蜃気楼の世界。ファンタジー色の強い物語がめちゃくちゃ心を惹きつける。たった一人でお化けに立ち向かうペギーとテレパシーを使える青い犬。難易度の高い冒険なのに、彼女たちは挫けずに必死で頭を働かせて窮地を脱していく。いかに人間は誘惑に弱く流されやすいかがよく分かる内容。大人になってから読むと、物凄く現実的な分析もできる作品だなあ。2020/01/09
ゆのん
51
ペギー・スーシリーズ2作目。今回の舞台は砂漠から蜃気楼の世界へ。1作目同様、人間の負の心に訴えかける卑怯な『見えざる者たち』。蜃気楼の世界は夢の様なファンタジーの世界だが、楽しいだけの幸福を求める人々の成れの果ては非常にシュール。楽しかったの感想だけでは済まされないペギー・スーシリーズ。2018/12/30
昼夜
27
前回が衝撃的すぎてちょっとビビりながら読み始めました。この物語はファンタジーでありながら現実逃避の甘い世界じゃないところが魅力なので今回もまたペギーは大変な目にあう。ペギーは本当に勇敢で私だったら即、誘惑に負けちゃうよ。ペギーも女の子だなーと微笑ましいところもあったけどそこも首尾一貫で甘くないから好感がもてる。2012/01/03
侑奈
14
1よりダーク感が増しましたね↑かなり怖い描写も。私好み。ペギーが寸でのとこで理性を取り戻すのが面白い笑 2019/07/04
クナコ
7
初読。前作は「不思議の国のアリス」と「動物農場」のような世界観だった。今作は「アリス」と「ピーター・パン」といったところ。夢見たことが叶う世界で、永遠に歳をとらない人間たち。空想の中の理想郷がなんらかの異変で悪夢に……というのは昔見た「バニラスカイ」という暗い映画を思い出させる。これを児童文学でやるのだから、やはり著者はサディストかと思っていたら、訳者も似たことをあとがきで書いていて、私の感性は間違っていなかったと妙なところで安心した。このシリーズ、子どもが途中で怖くて読めなくなったりしなかっただろうか。2021/10/15
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