出版社内容情報
膨大なデータや入念な取材から、太平洋横断飛行の成功から愛児誘拐事件、妻とさん・テグジュペリとの不倫など、人間リンドバーグの内面を緻密に語るドラマチック巨編。
内容説明
メディアによってすべてのプライヴァシーを奪われたリンドバーグ。愛息子の誘拐殺人事件をきっかけにマスコミを避けるようになった彼の素顔を、長らく封印されていた日記や私信から丹念にたどる。第二次世界大戦中のナチスへの傾倒の意味、妻アンとサン=テグジュペリとの秘められた想い、発達する科学技術への期待と失望―。あまりにも大きな偉業を成し遂げた人間の苦悩とその跡を追い、伝説のヒーローの真実の姿を描く。スピルバーグも惚れ込んだ感動の人生。映画化決定の話題作。
目次
11 逮捕
12 キルクス・マクシムス
13 上げ潮
14 大論争
15 もがれた翼
16 不死鳥
17 ダブル・サンライズ
18 一緒で孤独
19 アロハ
著者等紹介
バーグ,A.スコット[バーグ,A.スコット][Berg,A.Scott]
1971年プリンストン大学卒業。著書に『虹を掴んだ男』(全米図書賞受賞)、『名編集者パーキンズ』など。綿密な取材に裏付けられた抜群の構成力に定評がある
広瀬順弘[ヒロセマサヒロ]
1932年東京生まれ。翻訳家
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感想・レビュー
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Willie the Wildcat
26
溢れる才能と情熱。自らに課す厳格に律する姿勢が、文化の崩壊への危惧や自然保護への傾倒にも繋がる。ぶれない信念。孤立主義は、自身の生き方も反映したかの印象。一方、時勢の齎す価値観と誤解。民主主義vs.共産主義、故の全体主義?!根底にWASPも垣間見える・・・。理想主義でもあり、家族との距離感にも影響。アンの作品の変遷とサン=テグジュペリとの対比が、印象深い。『Gift from the Sea』、本著と読む順番が逆だった・・・。2014/11/17
ゆずこまめ
1
文字のみっしり詰まったリンドバーグの伝記も完結です。大西洋単独飛行を終えた後も、地球上をかけめぐって医学、政治、環境保護・・・ありとあらゆることに手をだしまくり。でも行動力が尋常じゃない人なので、常に全力投球です。体力あるなこの人・・・すべてを手に入れたように見えるのに、「ここではないどこか」を一生追い求めていた人生に思えて、なんだか切なくなります。勇気と冒険心、孤独癖、放浪癖、愛情と支配欲・・・英雄を取り巻く光と闇の濃さに愕然。2011/03/27
丰
0
20020625