感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
absinthe
147
凄い迫力だ。淡々とした筆致だが現場の雰囲気は伝わってくる。不屈の信念を表現するためにあえて無理な行動をさせたりはしていない。小説の本筋だけでそれが伝わってくる。登場人物が多くて誰に感情移入したら良いのかわからない嫌いはあるが、読んでいて人物を混乱することは決してない。テロリストも政治家も、自分のベストを尽くすために必死なのだ。下巻に急げ! 2016/04/11
たぬきオヤジ
22
フォーサイスにしては、なかなか気楽に書いた小説のようだ。1979年の作品。ソヴィエトとアメリカの一触即発の危機だが、ここで危険をまき散らすのはウクライナのテロリスト。ソ連は、あのルイセンコを彷彿とさせる農業政策の失敗で追い詰められてしまう。2020/09/24
スー
19
35ボーンアイデンティティと同じ始まり、海に浮いている人が救助されてから話が動き出す。ウクライナ人のソ連への復讐を企む者と米国の人工衛星が見つけたソ連の麦畑の異常、ソ連政府の中で食料不足を起因とする勢力争いとヨーロッパ戦争危機、英国の諜報員のマンローはソ連に派遣されそこで秘密にしていた過去の恋人と再会し彼女がソ連政府内の会議の音声テープを持ち出し政府が恐ろしい企みをしていると訴える、このテープを元にソ連との交渉を有利に進めようとする米国これらの事が同時に進行していく戦争は回避できるのか?マンローは恋人と2023/04/14
智哉
12
モスクワ、ワシントン、ロンドンを舞台に世界を揺るがす大事件の予兆。カースルタウン会議の開始とともに一気に加速した。物資援助と軍縮、この交換条件はいかがなものか。フレイア号はどんな運命が待ち受けているか。2025/01/11
對馬 正晃
12
さすがフォーサイス!といったところですが、リアル過ぎてドキュメンタリーを読んでいるかのよう・・・。もうちょっとエンタメ性を期待しつつ、下巻を読みます。2020/05/13