感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きょちょ
15
シリーズ5作目。 自殺した男の部屋に、一度も面識のない主人公マルティン・ベックの名前のメモが残されていた。 火事の通報があり出動したはずの消防車が「消えて」しまった。 いろいろな謎が提示されそれらを楽しめるし、何よりも個性的な刑事たちそれぞれが実に良く描かれた作品。 メランデルだけ珍しくやや影薄いか。 グンヴァルト・ラーソンの活躍、最後のレンナルト・コルベリの言葉、コルベリらしくて良いですわ。 このシリーズは1作目「ロセアンナ」から順に読まれるのがおススメです。★★★★★2016/04/17
むーむーさん
8
モーンソンかっこいい!!「笑う警官」の直後の本だとしたら、ほんとモーンソンかっこいい!!ラーソンもかっこいい!!人を助ける場面最高!!2015/06/26
ツカモトカネユキ
6
1969年初版。1973年訳発刊。警察小説の名作シリーズ第五弾。ある男の謎めいた自殺からスタート。続いて張込み中アパートの大炎上と続きます。何の関係ない事件を終盤につなぐ展開は相変わらず見事です。マルティン・ベックは脇に控えて、大活躍は、ラーソンやモーンソンなどの周りの捜査官。事件や捜査官も前作からのつながりや、物語に潤いを与えてくれるお惚けコンビ、新たな若手捜査官、ベックの家庭状況など新陳代謝しながら進むさまも楽しみでもあります。少し驚きの終わり方をしますが、これも次への布石を打つ感じで心憎い演出です。2021/06/11
いちた
5
全10作のシリーズ、半分まで来ました。今回はラーソンが活躍ですね!ステンストルムが欠けた穴はスカッケが埋めてます。やる気がある若造も一人くらいいないとバランス悪いですからね。通りの呼び名とか土地勘があればもっと楽しめるんだろうなと思うと少し残念。今まで身近な犯罪が扱われてましたが、今回はちょっと違う感じですね。警察小説として、ミステリーとして、やっぱり面白いです。2013/06/28
アルパカ
4
今回はグンヴァルド・ラーソンが大活躍で火事が起きたアパートから人を助け出すところがとても格好いい。この作品が書かれた当時は自動車盗難事件数はスウェーデンがヨーロッパ一だっだというのに驚いた。このシリーズを読み始めてから私のスウェーデンに対するイメージが音を立てて崩れていく…(笑)。それにしてもマルティン・べックはどうしてこの奥さんと結婚したのだろう。・・・若くて野心満々のスカッケの最後のとんだ失敗などもあり人間臭い刑事達が生き生きとしている。2015/12/30