角川文庫<br> メナムの残照

角川文庫
メナムの残照

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  • サイズ 文庫判/ページ数 373p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784042419013
  • NDC分類 929.36
  • Cコード C0197

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ががが

2
第二次世界大戦中のタイ。果樹園の娘アンスマリンと日本軍大尉コボリの恋愛模様。戦争によって国家を背負わされてしまった人たちの感情が様々な場面で印象的に描かれていて、時代の大きな力に翻弄される人間の姿に胸が潰れた。アンスマリンには英国に留学に行った幼なじみとのこともあり、愛憎入り混じった振る舞いをコボリにするが、当時のタイの国際状況を考えたら無理からぬことかもしれない。終始強情を張るアンスマリンをなだめる母オーンの言葉には大変な時代を生き抜いてきた人の人生訓がにじんでいて、割り切れない人情の機微を感じる。2022/11/05

Ko

2
ナデーククキミヤ主演の映画を先に見たので、比較すると出来事の数が多いしアンスマリンの心理描写がちゃんとされているしより深く物語に入り込めた タイ語の原文にはあったアンスマリンの父親と母親の馴れ初め、別れがちゃんと書かれておらず、翻訳なのかタイ語の原文とは別作品として翻訳者が書いたのか気になった。 女性が男性に手を握られるということは心を許したと解されるって文があり、80数年前のタイの貞操観念今と全然違うんだな。ということに驚き。 著者、翻訳者が消息不明なので出版社が消息を探してるってお願いがあったのが衝撃2020/09/02

shoko

1
タイの美しい自然環境の描写にまず引き込まれ、その後の人間模様も面白く夢中になって読みました。恋物語として素敵な小説であることもさることながら、さらにその人間模様が時代背景に投影されており、枢軸国と連合国の間で揺れ動くタイという国の在り方に対する示唆がありました。タイへの興味が膨らむ作品でした。2019/10/10

くまお

0
大学生の時にはじめて行った海外がタイでした。その時バンコクでなぜかこのストーリーの存在を知り、帰国して図書館で必死に探して読んだのを覚えています。日本では全然有名ではありませんが私はこの本に魅力を感じています。2017/09/29

nks

0
ドラマになりそうな話だなと思いながら読んでいたら、タイでは何度も映画化・ドラマ化されているらしい。そして「コボリ」はタイではよく知られている名前であるとのこと。 ストーリーにはそれほど捻りはないけれど、だからこそ登場人物に感情移入できるように思った。2020/07/12

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