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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
遥かなる想い
272
オーウェルのスターリン独裁下の ソビエトファシズムに対する寓話である。 スノーボールがトロッキー、ナポレオンが スターリンらしいが、寓話とはいえ 当時の ソビエトの欺瞞に満ちた状況が 見事に 描かれている。1945年の作品らしいが、 強烈な批判する精神は健在であったことを 実感できる本だった。2017/03/15
岡本
192
積んでいた名作を読了。ロシア革命後のソ連を風刺した小説とされるが、ファシズム政権や民主主義国家でも通じる風刺。ある権力機構が打ち倒されても次の支配者が新たな権力機構になるという人類の業は歴史上枚挙に暇がない。解説にて著者の壮絶な人生経験が記載されておりオススメ。「1984年」も概要は知っているが未読なので早く読みたい所。2020/07/17
ehirano1
187
凄まじい社会主義体制の風刺、これはスゴイです。革命の指導者そして後の独裁者があろうことか「ブタ」ですからネ、苦笑です。また、著者がメインキャストを敢えて「家畜」にした点も痛烈な皮肉が込められているように思えある種の徹底さを感じました。ところでカラスのモーゼズは誰に例えられているのでしょうか?2016/12/04
マエダ
125
寓話の形式とはいえ「動物農場」が痛烈なスターリン独裁下のソビエトに対する攻撃となることもあり当時は出版社から出版をことわられたという。その後ヒットしたのは反ソビエトの広まりという時流もある。本の背景も非常に面白い。2016/08/18
扉のこちら側
112
初読。2015年1108冊め。【67/G1000】なぜだか長いこと「動物が反乱を起こして人間を飼育する牧場話」だと思い込んでいた。実際はロシア革命の風刺で、人間を追い出して動物たちの自治農園となるが、次第に人間に代わる独裁者が動物の中から現れて…という話。政治に無関心だとこうなるのだというのがよくわかる。善意の働き者・ボクサーが印象的。【第6回G1000チャレンジ】2015/11/01