角川文庫<br> 翼ある蛇 〈上巻〉

角川文庫
翼ある蛇 〈上巻〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 409p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784042105091
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

keroo

3
以前読んだ『息子と恋人』の清澄で凛とした文体とはうってかわって、とてもねっとりとことばを尽くしてひとつひとつのシーンを構築していく。メキシコを舞台とし、異教的なエキゾティシズムをぷんぷん漂わせながら、性的なニュアンスを帯びた描写をふんだんに織り交ぜ、何ともいえない異様な世界観を提示する。ヨーロッパ人の女の目を通した、南米メキシコへの嫌悪感と、官能的な美しさのみなぎる男たちへ憧憬の入り混じった感情をえぐりだしていくのがとても面白い。下巻の展開が楽しみ。2014/02/21

canabi

0
19ー20212021/03/14

毒モナカジャンボ

0
メキシコを訪れた未亡人のアイルランド女が主人公の小説だが、どうにも人間の描写が図式的で入り込めない。特に主人公であるケイトの内面と、地の文に現れるおそらく著者のものと思われる主張(自由間接話法の可能性はあるが)がわりと変わらない部分が多かったりして、ロレンスのメキシコ語りが小説の形で行われているのか?と訝ってしまう。挿入される詩は流石だと思う。白人の異文化理解小説は色々あるだろうが、上巻の段階では典型的なオリエンタリズム以上のものは何も感じられない。フォースターの『インドへの道』は偉大だと思い起こされる。2019/08/29

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