角川文庫<br> 苦悩の英雄ベートーヴェンの生涯 (改版)

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角川文庫
苦悩の英雄ベートーヴェンの生涯 (改版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 152p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784042035114
  • NDC分類 762.34
  • Cコード C0197

内容説明

音楽家としての輝かしい瞬間に、聴覚を失うという冷酷な宿命を背負わねばならなかったベートーヴェン。だが、その痛ましいまでの苦悩を、見事に『歓喜』へと昇華させた。「思想あるいは力によって勝った人々を、私は英雄とは呼ばない。心によって偉大であった人々だけを、私は英雄と呼ぶのである」。少年時代からその音楽に親しみ、偉大な魂を生涯の心のよりどころとして生きた、ロマン・ロランによる、敬愛に満ちたベートーヴェン賛歌。

目次

ベートーヴェンの生涯
ハイリゲンシュタットの遺書
書簡
ベートーヴェンの思想断片(音楽について;批評について)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

コニコ@共楽

19
読書会の課題本を違った訳で再読。前はKindleで読んだが、やはり紙の方が読みやすく、頭に入ってくる気がした。『ジャン・クリストフ』も訳した新庄嘉章氏の訳のせいかもしれないが。今回はベートーヴェンの人間関係に注目して読んでみた。彼がゲーテを尊敬していたにも関わらず、対面後にゲーテをひどく怒らせてしまったことや、甥に愛情をかけすぎてしまったことなど、どこか一生懸命すぎてうまく人との距離をとれないゴッホにも通じるところがあるような。ただ、それがベートーヴェンの短所でもあり、没頭する長所でもあったかと思う。2021/05/18

sabosashi

8
ベートーベンの偉大さは時代のなかで孤立していたがゆえに同時代者から評価されることが少なかった(いまでは楽聖とも呼ばれるわけだが)。芸術家が生きるとは時代のイデオロギーと立ち向かっていかないわけにはいかない。そのところをロマン・ロランはよく理解している。ゲーテとの「すれ違い」も二人の拠って立っている地点があまりに異なっているからで、これはミラン・クンデラの「不滅」においても扱われていたことをようやくの思いで思い出すことができた。孤立し苦悩することの意味を久しぶりに味わえた感じがする。魂の純化といえばいいのか2014/06/15

twinsun

5
ロマン・ローランの憧れの人としてのベートーヴェン。第五交響曲の圧倒的な集中力と激情は人類の総決算の一つと言ってよい。ゲーテの安定した世界観を破壊する口火を切ったともいえる。己の苦悩を世界に共有することも強いたが希望も又与えられたー「第九交響曲」。その孤独であっても開かれた魂の叫びはローランの麗句で修飾されてはいても肉声は書簡の引用を通じて直接読む者に語り掛けてくる。大分前の初読時の記憶は全く時を経る前に響いていなかったのだろう-2023/06/08

ふじこLP

2
ベートーヴェンは音楽家として天才なだけでなく、思想家としても際立っていることが発見できた。2012/01/08

1
これ読んで第九聴いたらば、、、2011/06/28

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