内容説明
一緒に暮らして十年、小綺麗なマンションに住み、互いの生活に干渉せず、家計も完全に別々、という夫と妻。傍目には羨ましがられるような二人の関係は、夫の何気ない一言で裂けた。一緒にいるのに満たされない、変化のない日常となってしまった結婚のやるせなさ、微かな絆に求めてしまう、そら恐ろしさ。表題作「紙婚式」ほか、結婚のなかで手さぐりあう男女の繊細な心の彩を描いた、新直木賞作家の珠玉短編集。
著者等紹介
山本文緒[ヤマモトフミオ]
1962年神奈川生まれ。OL生活を経て、人間関係の繊細なずれから生じる喪失、慈しみをテーマに作家活動を続け、現在に至る。著書に『群青の夜の羽毛布』『きっと君は泣く』『ブルーもしくはブルー』など多数。『恋愛中毒』で第20回吉川英治文学新人賞を、『プラナリア』で第124回直木賞を受賞した
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