感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
キジネコ
40
子供の頃に出会った怖い水木作品が一つ。何十年と過ぎたのに、その畏れは私の心象風景に炎白く輝く墓碑の銘の様に刻まれて消えません。その話に再び会えるか…と、この短編集を手に取りました。13の短編。怖い話ばかりですが恍けた味わいも、実に翁らしい。緻密な絵と独特の人物描写も生き生き(死に死に?)とした水木ワールドを見せてくれています。猫又や墓守虫など印象的、暑い日の原典はW・Fハーヴィの「炎天」だとか。残念乍ら私の刻印の物語との再会は今回も御預けでしたが、濃厚で辛辣な文明風刺、人間への諫言と愛に溢れておりました。2017/02/12
ほしけも
4
☆終電車の女:意外とこういう幽霊の話は珍しい。ババアの薬を間違えて飲んで幽霊が見える用になるというのが面白い。☆猫又:猫は岡ふぐといってうまいんだ。☆墓守虫:保険金詐欺。因果応報☆血太郎奇談:日野日出志っぽい。マイステンってだれや…☆大人物:この無常感…☆一番病:これが例のアレです。やっぱり相容れない人たちのようで。☆暑い日:無理せずエアコンをいれないと狂うぞ!☆霊刑手術:のちに鬼太郎のエピソードになったね。☆木枯し:雰囲気が良い。☆天国:便利になると忙しさも増す。このジレンマ。2014/08/08
hibimoriSitaro
2
再読。1994年4月初版。1966-72年の古い短篇集である。いちばんホラーなのは「暑い日」かな。「霊形手術」がハッピーエンドでよかったよかった。2021/12/22
ubunanna
0
暑い日、天国、最初の米が良かった2011/11/08
hokuma
0
まさに畏"悦"に満ちたおはなし。怖いねー、で終わらないところがただのホラーとは一線を画している。2011/05/22