内容説明
動乱の世に生まれ落ち、激しいまでの光芒を放った幕末最強の剣客集団・新選組。しかし、その実像はこれまで、真実と俗説が交錯しつつ語られてきた。人斬りが飯よりも好きだった乱暴者というイメージで語られがちな近藤勇は、実は文武両道を心がけた武人であった。土方歳三は、人一倍負けん気が強く、薬売りからその身を起こした。薄幸の美青年と語られる沖田総司は実は気性の荒い無骨な男だった。膨大な史料から掘り起こされたさまざまなエピソードをもとに通説の可否を詳しく検討し、著者独自の推理を加えて綴った新選組興亡史の決定版。
著者等紹介
中村彰彦[ナカムラアキヒコ]
1949年、栃木県栃木市に生まれる。本名・加藤保栄。東北大学文学部卒。72年、第34回文学界新人賞佳作入選。87年、『明治新選組』で第十回エンタテインメント小説大賞、93年、『五左衛門坂の敵討』で第一回中山義秀文学賞、94年、『二つの山河』で第百十一回直木賞を受賞。73年より91年まで文芸春秋に勤務
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感想・レビュー
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藤瀬こうたろー
22
あまり知られていないようで残念なので、昔からの愛読書をレビュー。私はあまたある新選組関係の著書の中でも一番素晴らしい作品だと思っています。近藤勇の生い立ちから始まり、禁門の変の時期までの新選組の最盛期とその後の失速の予兆を時系列に沿って丹念に綴っており、著者の深いところまで踏み込んだ考証が冴えわたります。それは、永倉新八翁の回顧録や子母澤寛氏の著作の記述にも及んでおり、矛盾している点を臆せず指摘し、それも根拠を示して合理的に論述しています。幕末史好きな読友さん他皆さんに是非お読みいただきたい作品です。2020/01/13
kaguyam
4
まだ前編だけど、今までモヤっとしていた近藤勇の行動を理論的に説明されて納得した。やっぱり説得力が違う。そして若さと勢いで突っ走ってたように描かれることの多い新選組が、結成初期は実に綿密な計画の元で試衛館を中心にまとまっていっていたことも裏打ちされちゃうのね。続きが読みたい!戊辰、函館へ。2016/02/17
sayu
0
★★★★★
Sano Kazuhito
0
2013年8月12日読終。隊内美男5人衆に、有名な沖田は入っていないらしい^-^。事実・エピソードのみをあつめた一冊。2013/08/12




