内容説明
「負けませぬ、決して負けませぬ…!」冴えぬ夫を捨てて大奥に入り、乳母として将軍の後継ぎである竹千代(のちの三代将軍・家光)を養育する機会をえたお福こと春日局。気も体も弱い竹千代に、溢れんばかりの愛情をふり注いだお福を苦しめたのは、利発な次男・国松を跡取りとしたい母、お江与の方との確執だった…。思わぬ政治的手腕を発揮し、強い女として生きざるをえなかった春日局の波乱の生涯を、清冽な筆致で描いた力作時代小説。
「負けませぬ、決して負けませぬ…!」冴えぬ夫を捨てて大奥に入り、乳母として将軍の後継ぎである竹千代(のちの三代将軍・家光)を養育する機会をえたお福こと春日局。気も体も弱い竹千代に、溢れんばかりの愛情をふり注いだお福を苦しめたのは、利発な次男・国松を跡取りとしたい母、お江与の方との確執だった…。思わぬ政治的手腕を発揮し、強い女として生きざるをえなかった春日局の波乱の生涯を、清冽な筆致で描いた力作時代小説。