角川文庫<br> 同級生

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角川文庫
同級生

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  • サイズ 文庫判/ページ数 210p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784041873038
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

牧子が自分の美しさを自覚したのは三歳の頃だった。十六歳で週刊誌のグラビアに載って美しさを確信し、一児の母となったいまでもその美貌は衰えを知らない。街で、PTAで、人々から羨望の眼差しを受けながら、牧子は満足した生活を送っていた。だが、近所にある一家が越してきて生活は一変した。その家族の主婦は、TVで有名な現役美人モデルだったのだ…。(ザ・クイーン)“女性の願望”の陰に潜む滑稽さと狂気を、独自のタッチで綴った過激なホンネ物語。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あつひめ

73
女が女を貶める。女のものすごーく汚れた心が自分の中にも、女として存在しているのではないかと怖くなった。どんなに仲がよくても、相手と自分を比べてしまう。自分の方が幸せだ…自分の方が不幸かも…。どんなことも比較のネタになってしまう。読めば読むほど、自分が染まりそうになったのは、あまりにも核心を突いた作品だからかも。女性の願望。あー、怖い。と思いながらも読むのをやめられずに読みきってしまうのは、どこかでこの女性たちより優越感が生まれてしまったからかもしれない。私は、そんな愚かなことはしない…と。2014/10/28

ringoringo

4
友達でも同僚でもママ友でも、女同士って、ずっと誰かと比較して生きていると思う。そして、その集団からはずれないように、とか、その中で一番、とかに拘ってたりする。自分は自分と割り切ろうにも、少なからず周りの影響を受けたり、いつの間にか巻き込まれてたりすることもある。これだけ、いろんなタイプの"女"が出てくると、自分に似た女性もいる訳で、客観的に読むと私もイタい女のひとりだと実感してしまった。気をつけよう。w2014/11/08

_こうちゃん

1
タイトルとは打って変わって、「ドロッとした世界」だ。 嫌らしさに溢れている。 そう、ある意味、「狂気」の世界。 僕自身、乙一や小池真理子をはじめとする、 濃い「異界」の世界は大好きなのだが、 この作品には、強い嫌悪感を感じる。 一筋の光も、温かさもないからかな?(謎)2015/01/02

seiji3982

0
三編からなる作品集。すばらしい。対照的な四十女二人が見合いに走るところから始まり、1990年前後の女性が置かれた社会的環境をあぶりだす。「男は女の自立を功利的に利用する」という一文が胸にしみる。家事全般を妻にさせる既婚男性の胸に。独身女性を恋人に持つ既婚男性に。 2017/08/11

れっこ

0
本音の怖さがある小説。女って怖い。2003/09/18

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