出版社内容情報
少年の素直さに驚くエンターテインメントの傑作!六千万年以上も昔に絶滅したはずのプレシオザウルスの子を発見した洋助。奇跡の恐竜クーと少年とのきらめく至福の日々がはじまったが……。直木賞にかがやく、感動の冒険ファンタジー。
景山 民夫[カゲヤマ タミオ]
著・文・その他
宇野 亜喜良[ウノ アキラ]
イラスト
内容説明
小畑洋介、12歳。海洋生物学者の父、徹郎とフィジー諸島のパゴパゴ島に移り住んで3年になる。洋助はある朝、通学の途中、珊瑚礁の潮だまりにひとつの生命を発見した。“奇跡”との出会いだった。それは6000万年以上も昔に死に絶えたはずのプレシオザウルスの生まれたばかりの姿だったのである。しなやかな肢体と愛らしい黒い瞳を持ったその奇跡の生命は、洋助を見つめ、「COO」と歓喜の産声をあげた。こうして少年と幼い恐竜クーとのきらめく至福の日々がはじまった。だが平和は長くは続かなかった。第99回直木賞にかがやく、感動の冒険ファンタジー、待望の文庫化。
1 ~ 2件/全2件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
海猫
92
少年が海竜と出会い交流を重ね成長する前半は、瑞々しく特に南国の情景描写が冴えて読ませる。後半はかなり冒険小説的にアクション場面が増えていく。同時に作者のメッセージ性が悪い方向に出て説教臭くなり、かなり興をそがれてしまうのが残念。少々展開が巻き気味で荒くなるのも痛快さに欠けて惜しい。時代性も感じるが海洋ロマンを読む楽しみはあったと思う。2017/07/14
遥かなる想い
75
やや優しすぎる物語。もう少し展開が欲しいか?2010/04/26
hit4papa
64
フィジーに暮らす日本人少年が出逢った産まれたてのプレシオザウルス。少年と学者の父は、プレシオザウルスを育て始めます。二匹のイルカと、ゴールデン・レトリバー。少年を母と慕うプレジオザウルスのクー。豊かな自然の中で育まれる友情物語。これは、まさにドラえもん的ファンタジーの世界観ではないか。と思いながら読み進めると様相は変わってきます。フランスの軍事行動が絡み合って冒険活劇風になるのです。転調は予想外ですが、ラストははあまりに想定内過ぎて驚いてしまいました。さらに著者のイメージと違って驚き倍増です。【直木賞】2018/03/10
たか
60
直木賞を受賞した景山民夫の代表作。 前半は、少年と恐竜の赤ちゃんとの交流を描いたファンタジー。フィジー諸島の小さな島を舞台にして、洋助とCOOとイルカたちとの交流をほのぼのとした優しさで描いている。南国の海の情景が目に浮かぶようだ。 後半は一転して冒険アクションに。武装したフランスの諜報組織が島に現れ、洋助たちは知恵を絞って武装部隊を返り討ちにする。 単純なストーリーだからこそ、胸が熱くなる本だ。B評価2020/04/15
GaGa
60
この本は実は初読です。今さらながらって感じですが。景山民夫、惜しい人を随分と早くに亡くなられてしまったなあ。もう、恐竜が現代にいるというだけで私のツボ。多少の粗さは目を瞑って、ただただ楽しく読ませてもらいました。それにしても当時なぜ読まなかったか、それはドラえもんのパク(以下自粛)2013/05/17
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