内容説明
大正12年9月1日―。平将門の霊を喚び覚まし、帝都崩壊を企む魔人・加藤保憲は妖術を操り、関東に大地震を引き起こした。だが、将門の霊は完全に覚醒せず、震災後、後藤新平の放射状都市と渋沢栄一らによる地下都市という二つの壮大な帝都復興計画が開始される。しかし、加藤は再び天体を利用して、帝都完全崩壊を画策していた。将門の末裔である巫女・辰宮恵子は、この危機を察知し、風水師・黒田茂丸と共に、加藤の野望を阻止せんと起ちあがる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
150
荒俣先生がご自分の知識をどんどん広げられてそれに伴って物語もかなりな展開となってきています。ナチの地政学の祖とでもいうべきハウスホーファーまででてくるとは、しかも幸田露伴がかなりの力をもってだれがどうつながっていくのか楽しみです。2016/11/12
ヴェルナーの日記
95
加藤は“地の竜"を駆って関東大震災を起す。次は”天の竜”を駆り、日本滅亡を企む。”天の竜”とは、護法童子(式神)を使役し月を、太陽と地球のラグランジュ・ポイント(互いの引力と斥力がつり合い完全な無重力状態なる場所)に移動させ“永遠の月”を造りだそうとする。これが完成すれば、月と地球の引力が変動し、潮力が変わり大津波が発生する。果たして辰宮恵子は、加藤を野望を阻止できるのか!?衝撃のラストに克つ目せよ!!ちなみにラグランジュ・ポイントは、機動戦士GUNDAMの世界でスペース・コロニーがある場所なんだよね。2016/03/25
文庫フリーク@灯れ松明の火
93
地の竜動かすことで関東大震災招いた魔人・加藤。大東京復興院総裁・後藤新平の指示で赴いた渋沢栄一子爵の語る帝都復興の目玉は、浅草・上野・神田・日本橋・京橋・銀座・新橋を地下鉄で結び、各駅地下街で結ぶ帝都地下都市計画。思惑通りに動かぬ将門の怨霊見限り、天の竜・北斗七星動かすことで地球レベルの破壊企む魔人・加藤。放った式神は、鬼の姿で地下鉄第一期区間・浅草~上野間の工事を妨害する。その式神に挑み、岩盤爆破工事為そうとするのは、東洋初のロボット・学天則。よもや学天則の動画見られる時代が来るとは。将門の巫女たる→2015/07/27
備忘録
20
前作の後、東京大震災から、昭和初期にかけて、震災からの復興を目指す東京が舞台 風水師の黒田や将門の血を引く恵子らも登場してくる 地下鉄は完成するのかやら、衝撃的な事実の発覚により関係が壊れてしまった主要キャラたちのこれからやら まだまだ先が気になる2025/02/19
明智紫苑
19
加藤保憲は辰宮洋一郎の「女」を二人も寝取ったが、前巻序盤では、洋一郎本人とも一時期そういう関係だったのがほのめかされていたのだな。それはさておき、恵子は夫洋一郎に対しては「義務感」はあっても「愛」は無きに等しかった。だからこそ、加藤に身も心も奪われるのは当然の結果だよな。とりあえず、加藤と恵子のエロ描写は、谷恒生氏の『紀・魍魎伝説』みたいなグロテスクなものでなくて良かった。2022/04/08