内容説明
妖刀関孫六が魔人・加藤保憲の手によって海竜に突きたてられた瞬間、大正大震災以来の激震が東京を襲った。さらに、鳴滝純一、大沢美千代、そして亡霊となった辰宮由佳理に魔の手を向ける加藤。一方、帝都の守護霊を救うべく命をかけて加藤と対決する土師金鳳、角川春樹、また平将門の正体を加藤に告げるべく地の底から甦える、三島由紀夫。さながら地獄絵を繰り広げる東京―ついにその姿を現す大地霊・平将門の正体は…。サイキック伝奇長編小説第10弾完結篇!今、時代は終焉を迎えるのか…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
145
最後の最後は、東京の大地震が起きて加藤保憲と平将門の関係も明らかになり、ということで再読完了しましたが、前回読んだことのないようはあまり覚えていませんでした。なんか荒俣さんが角川の太鼓持ちになったような気がしたからなのでしょうか?角川源義までならよかったのですが。2016/12/11
saga
53
【再読】1999年、ノストラダムスの大予言を思い出す。大地震が再び東京を襲ったのは、加藤が海竜を葬ったから。巨大地震とそれに続く余震、そして後に東京を襲う津波は、2011年の東日本大震災を彷彿させるし、首都直下型地震を想像せずにはいられない。本巻は黄泉の国にまつわる話が中心をなした。加藤と将門の死闘がクライマックスだ。エピローグは2004年の、廃墟に花開いた桜の景色で終わる……かと思いきや本シリーズは12巻まで続くのだ。2022/07/03
らすかる
37
とうとう魔人加藤との最後の死闘に! 震度7の大震災が東京を襲うなか、土師一族と三島由紀夫の生まれ変わりの美千代が加藤に挑む。果たして平将門の正体は? 読んでる途中で正体もラストも思い出したけど楽しめた~🎵 やはり私にとって血湧き肉躍るものがたりだった✨ 次は番外編いってしまえ~(* ̄ー ̄)ニヤリ(* ̄ ̄ー ̄ ̄)ニヤリ(* ̄ ̄ ̄ー ̄ ̄ ̄)ニヤリ2019/04/07
猫丸
13
そこになぜ都市が建設されたか。その理由は地勢学的な説明がなされるのが常である。なるほど東京は間歇的な大地震の被害を除けば安定的気候に恵まれた土地であると言える。思考実験。これから都市を建設するとしたら、そこは基本的に人口の少ない地域でなくてはならない。それなら前もって当該の選定地が実際に膨大な人口を支えうるか否かは判定不可能である。そこに地相占術の需要が生まれる。では、その占術は信頼に足るものか? もちろん、失敗して灰燼に帰した都市は歴史に残らない、という可能性に目を閉じては、論理学の初歩的誤りを犯す。2019/06/10
ころも
6
おっしゃああ!帝都物語本編オールクリアです! 10巻まで ついていけたのは、面白かったおかげ! アリャマタコリャマタ先生パネエっす!面白かったなぁ〜。明治から昭和までを駆け抜けた。雰囲気に浸った。 興味深いオカルト知識もいろいろ得ることができて。 えっ‥なにか言ってみろって‥それはでけへんけどやな。(あれ) ‥こういう知識って、なんでもないときにポッと出てくるもんすよね!うん! 幕末編も借りてきたんだけど、驚きの分厚さ!笑 さらに二段組みという!読み応えありありやろな!2012/01/11