内容説明
夏に失くしたものは、愛犬モモと、プロ・サーファーへの夢。明子、19歳。湘南・葉山の八百屋の娘。気取りも背伸びもしなくても、勝気な瞳とフランスパン色の肌がとってもチャーミング。大切なものを失った悲しみは消えないけれど、胸の奥にそっとしまった。そして、また夏がやって来た。熱い陽射しが連れて来たのは東京の大学生・雄作。ヨット部の合宿で葉山に来た彼は包み込むような微笑みで、明子の心を解き放ってゆく…。失った夢と新しい恋に揺れる心を描いた書き下ろし「恋キャベツ」他、湘南に生きる4人の女の子の恋物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おしゃべりメガネ
81
喜多嶋先生ワールドの定番、ホームともいうべき湘南を舞台に、そこで生きる女の子四人のそれぞれの恋愛物語短編集です。ベタといえばベタなのかもしれませんが、発刊から30年以上の年月が流れている今のこのご時世だと、ある意味ちょっと新鮮に感じるのかもしれませんね。個人的にはセーターが想い出のアイテムとなっている『ラスト・サマー』が印象的でした。あとは本書の中でも一番ボリュームのある『恋キャベツ』がステキでしたね。携帯電話のない時代で、キャッチホンの描写があり、とても懐かしく感じました。湘南の女の子は元気ですね。2024/05/25
読み人知らず
1
弟が電話の邪魔をしてるなんて時代だよね2012/10/10
JUN
0
短編の恋愛物であるが、読みやすく、男性の作者とは思えないほど、女性の気持ちが込められている。