内容説明
びっくり仰天!下北沢探偵公司には、おかしな依頼人ばかりがやってくる。今も、山高帽にフロックコート、やけに大時代な格好をした老人が訪ねてきて、「煙草屋の角の郵便ポストの行動を監視し、逐一報告するように」というんだ。調査費用は全額前払いだって、いい条件だね。やつが何者かは知らないが、これじゃ、やるっきゃないよ!それから一週間、所長の辰吉と部下の銀次は交替で、電柱の陰から、ジッとポストを見張っていた…。ハードボイルド調がきまらない、長身・やせ型、離婚歴のある辰吉。女性大すき、軽いノリの銀次。秘書志願の紅一点・絵里。皆さ~ん、一度、この零細なシモキタ探偵公司に、遊びに来てくださ~い。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
た〜
14
(発掘再読)タイトルも表紙もハードボイルドだが中身はお馬鹿な連作短編。ハードボイルドを目指す私立探偵がおバカな助手を雇ったばっかりに、お莫迦な事件にばかり巻き込まれる話。本人がおばかというところも見逃せない。最近はこういうおBAKAな本に巡り会うことが無くなったな2018/03/10
marua
4
なんか毎日がつらいので再読。バーバリーのコートは寝間着。ギブソンは花らっきょう。誰が何と云おうが。2013/02/26
soo
3
数十年ぶりに古本で見つけ再読。何一つ完結しない作家、火浦功。そんな彼の作品の中でも最高にくだらなくて、それがまたサイコーいいんだよなぁ。2020/07/08
はじめ3号
3
火浦功 絶好調のすちゃらか推理小説。 内田春菊のイラスト、表紙が素敵。辰吉と銀次という名前がまたいかしている。 植木等もいいですね。続きを是非と叫びたい1冊。 満足感 星52014/05/09
kodamatsukimi
3
ハードボイルドというもののパロディというより 書かれた1987年ごろの時代風俗にある一面を映した作品 古びるとか時代を越えるとか思うより前に 当時の雑誌記事を読んでいるような程度の価値2014/01/28