内容説明
身の丈およそ2メートル、岩を削り取ったような肉体に、頭はぼうぼうたる蓬髪。性格温厚なるも怒りては鬼神の如し。関ヶ原の戦塵きえやらぬ荒廃の世に、異形の大剣を背負って旅をする―男の名は万源九郎。豪雨の伊吹山中、天空を巨大な光が疾る。光が地に墜ちた場所で、源九郎が拾った珊瑚の簪をめぐり、妖しの者どもが蠢き始めた。忍術妖術入り乱れ、よろず請負人源九郎のパワーが炸裂する新シリーズ第1弾。超時代伝奇ロマン。
感想・レビュー
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紫
2
夢枕獏版伝奇時代浪漫『大帝の剣』堂々開幕編。といっても、三百ページ弱をかけて、巨漢の剣豪万源九郎、美剣士牡丹こと島原の乱で生きていた天草四郎、熊と犬と猟師の合体人間権三等々、主要登場人物が少しずつ紹介される顔見世興行といった内容であります。徳川幕府の忍者と豊臣残党の攻防の真っ只中、突然宇宙船が落下してきて、事態はいったいどちらへ向かうのか。まるで異なる思惑で行動していた無関係の面子が、宇宙船の落下に始まる波乱に巻き込まれる形で先の展開はとても予測がつきません。主人公源九郎の見せ場の少なさが残念。星4つ。2020/02/26
なるかみ憂
0
★★★2005/03/12