出版社内容情報
内田 康夫[ウチダ ヤスオ]
著・文・その他
内容説明
愛知県犬山市の明治村で、大京物産課長・高桑雅文の死体が発見された。バッグの中には血染めの回数券が入っており、しかも被害者の血液型とは違っていた。事件発生時、美濃で和紙の取材をしていた浅見光彦は高桑の顔に記憶があった。数日前、「狂言強盗か」と報道された宝石商失踪事件の画面に彼の姿が映しだされていたのだ。ふたつの事件に一体どんな関係が?浅見は殺人現場に赴くのだが…。長編旅情ミステリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
セウテス
64
〔再読〕浅見光彦シリーズ第30弾。新宿西口で編集者と待ち合わせをしていた光彦だったが、突然美貌の女性に左頬をひっぱたかれる。やがて岐阜の取材中に起こった殺人事件の現場で、その女性と再会を果たす事になる。何時も通り岐阜の美濃の情景が描かれ、旅情ミステリーの面目躍如と言える。光彦が和紙を手がかりに取材を進め、警察より先に真相にたどり着くのだが、そこは光彦が主人公、それでいいのだと納得します。しかし、あれ程派手な出会いをした二人が、何の進展もないのは如何なものか。更には本作の終焉の仕方には、断固反対致します。2016/10/23
下町ロコモーティブ
13
*名探偵浅見光彦は新宿駅西口広場で突然美貌の若い女性に頬をひっぱたかれた。女性の名前は月岡三喜子。莫大な借金を抱え血染めの愛車ベンツを銀座の駐車場に残し失踪した宝石商の娘であった。三喜子にうるさくつきまとう取材記者と浅見は間違えられたのである。その後、宝石商を探すために美濃を訪れた、三喜子もよく知る宝石商の幼馴染・高桑と相次いで遺体が見つかった。事件は浅見の警察を超える推理力と行動力で意外な犯人が見つかり意外な解決を見た。著者自身による自作解説が面白かった。ほっこり旅情推理小説です。2016/10/01
かつ
12
久しぶりに、内田作品(25年以上前の作品)を読んでみた。作風は変わりませんね~。浅見光彦の人物像はずっと長いこと変わらず、スマートでかっこいい。愛車のソアラはもうないけど・・・。今は何に乗っているのだろうかね? 美濃は地元なので親近感があり、行ったことがある場所(明治村、美濃、岐阜グランドホテルなど)ばかりだったので面白かった~。内田作品の中でも島が舞台の作品は、いつも面白いので次回機会があればまた読んでみよう。2013/10/19
しんた
5
昔途中下車した白石が舞台として登場する。懐かしい。子供時代の絵はなんか怖い。思いが詰まっているというか。自分のモノも見られない。2020/09/13
ルナ
4
愛知と岐阜だけで話がまとまると思ってたら、まさか、宮城まで行くとは思わなかった(笑) 愛知の人間ながら、入鹿池の特徴を忘れてた。 しかし、犯人の自殺で終わるのは、やりきれない気持ちになる。2014/09/25