内容説明
ルポライターの浅見光彦は、長野・佐田教授らと共に後鳥羽上皇遺跡調査のため、隠岐中ノ島に来ていた。だがそこで、“血の字の崇り”があると話をしていた小野老人が溺死体となって発見された。その上、佐田も謎の怪死を遂げた―。時価数十億といわれる源氏絵巻は何処に。貴恵が五反田の邸で会った老執事と小野老人との関係は?事件は40数年前に遡り、そこに隠されていた意外な真相とは?後鳥羽上皇の怨念か、はたまた人々の欲望の所産なのか。さしもの怪事件も浅見の名推理によって、解決の糸口がみえ始めるが…。浅見光彦ミステリー完結編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
がたやぴん
38
シリーズ28。史跡発掘への同行取材中にクルーが変死体で発見され巻き込まれる。祟りか呪いかはともかく数人が次々に亡くなる。同様の変死が20年前にも起きていた。所轄刑事の迷推理に容疑者となる光彦は今回も七光にて回避した後、本格的に捜査に乗り出す。伝説と付く場合は、名家、豪族、華族などが絡むが今回も例外ではない。警察への圧力すらかかりかねない状況で事件を解決へと導く。 そうなんです!珍しく解決するんです!2015/05/02
しんた
7
予想通りの展開。駆け足過ぎて登場人物のその後はほったらかし。ただ旅行ものとしてはよかった。Iターンが最も多いこの島にいつか訪れてみたい。2020/02/23
びぜんや
4
脂がのったベストセラー作家の作品、という感じでこの頃の浅見光彦ミステリは本当に面白いですね。隠岐と東京を行き来しながらそれぞれの風景を旅情たっぷりに描写。次から次へと展開はめまぐるしく動き、ミステリとしては平易でありながら読み手を飽きさせず、最後には意外な結末を用意。ちょっと芝居がかったような光彦のセリフ回しも、「隠岐伝説」という舞台仕立てにマッチしています。よく出来た作り話を堪能する愉悦にあふれた好作品ですね。★★★★☆2022/11/30
a
3
天河に次いで好きな事件でした。ちょっとおどろおどろしいもやっとした感じがすき。2018/02/25
蕭白
3
1度は行ってみたいなぁ。2011/11/12