内容説明
あなたが傍にいてくれるからあたしはとっても幸せ。初めて書いた小説が新人賞を取って、ベストセラーになったのも、あなたが勧めてくれたから。だけどあたしを脅かす、一本の電話がかかってきて―。大学の先輩だった公人と結婚したあきらは、家ではもちろん、仕事でも成功し、幸せな時間を過ごしていたはずだった。だが、たった一瞬の偶然の出会いが、あきらの世界を壊しはじめる。
著者等紹介
新井素子[アライモトコ]
1960年東京生まれ。立教大学卒。1976年、『あたしの中の…』で第一回奇想天外SF新人賞佳作入選。1999年『チグリスとユーフラテス』で第二十回日本SF大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あかは
35
…………怖っ。やたら幸福そうなものを連想させるタイトルに反して怖っ。しかも、主人公あきらの設定のベース、新井さんが反映されてるように感じた。怖いけど面白いです。読み出したら止まりません。オススメです。2014/11/07
たぬ
32
☆4.5 あたし、今、とおっても幸せ。うふふふっ。どこまでもこんな調子で進むお花畑満開日常話かと思いきやまったく違ったのです。精神的に苦しめてくるホラーだったのです。まあ確かにヒロインは仕事相手に夫のことをあだ名呼びしてて「うわあ…(微苦笑)」な人だけど。私の母が裕司の母と同じことしてきたら同じくストレスMAXになる自信あるけど。でも相手を追い詰めることはやっちゃだめだよなー。2021/03/13
琉詩亜
28
全然ハッピーじゃない(;´д`)怖かったです。最初は、あきらや裕司の性格にイライラしながら読んでましたが、後半からどんどん怖くなりました。でも、面白くて久々に一気に読みました( ´∀`)2014/11/23
ロボット刑事K
22
この作品はカテゴライズするとジャンルは何なんでしょ。サイコホラー?最終的にどっちが加害者でどっちが被害者になるのか分からないですが、どっちも死んだり破滅したりするわけじゃないし。まあ「あきら」が人格的に最初から最後までヤバい人であることは間違いないのですが、こういう人、新井さんの作品にしょっちゅう出てきますし。手記は下品、確かに一理あると思います。自分を主人公に思いの丈をぶちまけて、なおかつ他人様に「さあ読め」だなんて。☆3つ。いつもながらとりとめのない感想ですみません。まったく下品ったらありゃしない。2023/10/16
のりすけ
17
久方ぶりに読む新井素子さん。やっぱり文体が受け付けない。ホラーというよりサイコサスペンスですね。諸悪の根源であるママ上と、あきらは対決すべきだったのでは?きーちゃんも、なぜあきらと結婚したのか?いろいろ疑問も残りますし、古い感は否めませんが、話の破綻もなく文体以外は結構好みかも。2020/05/10
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