感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ozma
4
コインランドリーから、幼児の遺体が発見された事から、事件は始まる。真相に迫るライターを中心に物語は展開する。そして、余りにもむごい真実。昭和のあの時代、子供の人権という言葉がまだ世間に認知されていなかったあの頃、親が捨てない限り、子供はどんな親でもついていく以外なかった。真犯人を庇い、自分も罪を犯し、自殺するしかなかった人物の遺書が余りにも悲しく、滅多にストーリーに感情移入する事のない私でさえ、泣きそうになった。やり切れない、辛すぎる話だった。2022/04/24
kai_sou@十五夜読書会
4
横溝正史賞受賞第1作。高級マンションの地下コインランドリーで幼女の死体が発見されるという場面から始まるのですが、これがまたなんとも衝撃的。推理小説としてはシンプルではあるものの、丁寧に書き込まれていて読みやすい。昔の作品なのであれですが、当時の社会性が良く表れているのではないかと思う。巻末の解説に、生前の横溝氏と著者のエピソードにも触れられています。2013/04/10
戸田健太朗
1
子供の死体がコインランドリーの回る乾燥ドラムから発見されるという猟奇的な出だしながら、推理小説としてはその真相を追いかけるというシンプルな構成。盛りだくさんだった前作『この子の七つのお祝いに』に比べるとあっさり風味にも思えるけどなかなかどうして業の深い狂った話だったりする。このような力量をもつ著者の作品も現在はことごとく絶版になっているあたり出版界の厳しさを実感する。2011/10/11
こぎん
0
1983.8.26読了2014/10/07
Shin
0
普通の推理小説2013/03/04
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- 和書
- 履歴書づくりの達人