内容説明
自分の職場から大金を盗み、その嫌疑を同僚に着せてしまおうと、サラリーマンが計画を練った!計画は周到な準備ののちに実行され、首尾よく大金を手にしたのだが…。本格倒叙推理の表題策「失踪計画」をはじめ、戦後の混乱のなかで図らずも成功の道を辿っていく男を描いた「うらなり出世譚」、怪奇小説的な味わいをもつ「夜にうごめく」、論理的な謎解きを読者に要求する犯人当て小説「第六太平丸の殺人」など、本格推理から異色作品まで、単行本未収録の初期傑作短編を七作収録!多彩な小説世界を披露する文庫オリジナル短編集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
エヌ氏の部屋でノックの音が・・・
8
「勝手に列車祭」第263弾。。。文庫コレクション515冊目。。。平成10年 3月25日 初版。。。短編7本。昭和40年代に埋もれていた短編に読んだことのあるような表題作を付けて抱き合わせで出版という形か。表題作も割と計画的に進めていくのだが、肝心なところが抜けていて失敗する。「第六太平洋丸」のように回答編付きの話もあった。活字が混んでいてこれはゴーストとちゃうんと思うような作品もあった。故に平成10年発行の割には2週目が出てないのかもしれない。2020/05/18
浅木原
0
倒叙もの、犯人当て、非ミステリなど雑多な7編。ミステリ系よりも非ミステリの「うらなり出世譚」「夜にうごめく」の2編が印象的。「うらなり出世譚」はあっけなく終わってしまうのでもっと長く書いてエスカレートさせてほしかったな。「夜にうごめく」の方は死体消失ミステリと見せかけて思わぬ方向へ進む。いやはや。犯人当ての「第六太平丸の殺人」はポイントずらしの技巧が活かされてるけど内容的には推理クイズ本みたいな読み心地。前半の倒叙系3本の中では「くたばれ草加次郎」が一番いいけどどれももう一捻りほしいですね。2016/03/23
あきさん
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昭和40年前後に発表された作品を集めた短編集とのこと。十津川警部シリーズから読み始めた自分にとっては、バラエティーに富んだ作品ばかりで楽しく読めました。2015/08/19
たかひー
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★★★2012/09/07
キャサ
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短編集