内容説明
新宿副都心。ビルとビルの隙間にわずかな時間立ち現れる古い城郭。空の高みで人間競馬に興じるガーゴイルたち。下界では、三人の男と一人の女がパドックを周回する競走馬さながらに互いを尾行しあっている。タクシー運転手、保険外交員の女、少年、刑事。四人が四人ともいつ、どこで相手を殺すべきか、冷酷に計算を働かせている。殺らなければ自分が破滅するだけだ。最後に生き残るのは誰だ?デスゲーム×ダークファンタジー。
著者等紹介
山田正紀[ヤマダマサキ]
1950年名古屋市生まれ。明治大学政治経済学部卒。75年『神狩り』でデビュー。82年『最後の敵』で日本SF大賞を受賞。2002年『ミステリ・オペラ』で日本推理作家協会賞と本格ミステリ大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ペトロトキシン
16
設定としては非常に面白い。ガーゴイルによって与えられた特殊能力を使って繰り広げられる4人の男女の殺意の交錯。神々の遊びでなく、それは悪魔のギャンブル。最後の大穴は本当に驚きました。かなり反則な印象もあります。大穴というよりも、レース中に突然乱入してきた馬が他の馬をごぼう抜きしたような感じでしょうか。特殊能力は欲しいけど、ガーゴイルの駒となって遊ばれるくらいなら、平凡な人間を選びます。2012/07/08
山田太郎
12
全然ホラーじゃないと思う。うまいこと隠してたというかなんだか卑怯だと思った。もうすこし厚くてもいいと思う、ちょっと薄い。2010/08/13
魔魔男爵
10
悪魔に超能力を授けられた4人のデスゲームホラーだが、ミステリとして超能力のルールが明確で無いとあんまり乗れなかったが、ラストでそれも伏線であったと気付き、天才正紀に惚れ直しますた。まさか、ラストをアンフェアだと怒る人はいないよね?福本伸行の「カイジ」の鉄骨渡りレースを想起する人もいるかも知れないが、読者をアッと言わせる方向性が違うのでマジに比較しないようにw。2010/11/27
けいちゃっぷ
6
久々のマサキですが、やっぱいいわー。ガーゴイル(悪魔)が人間を馬に見たてての殺人競馬、というのが訳わからんが。あと「孤独」をもっとブレンドしてくれればサイコーだったかな。254ページ2010/07/27
ササキマコト
5
なんか……期待していたのと全然違いました。「デスゲーム×ダークファンタジー」とか書いてあったので期待したのですが、デスゲームっぽくもないですし、ダークファンタジーっぽくもありません。構成は見事だと思います。登場人物たちが密接に絡み合い、誤解と悪意に満ちていて、それなりに説得力をもって、あのラストに向かう。素晴らしい!決して面白くないわけではありません。むしろ、面白かったです。でもねー。デスゲームを期待して読んで、これはちょっとねー。2015/09/21
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