出版社内容情報
山中 恒[ヤマナカ ヒサシ]
著・文・その他
内容説明
斉藤一夫は小学六年生。ある日クラスに斉藤一美という転校生がやってきた。なんと彼女は幼稚園で一緒だった、ちょっとやっかいな女の子。みんなの前で秘密をばらされたり、ちょっかい出されたりで弱った一夫は、ちょっと脅かしてやろうと「身代わり地蔵」の前で一美に体当たり。ところが二人ともでんぐりがえって気を失ってしまった。気がつくと、二人の体は完全に入れ替わっていた。
著者等紹介
山中恒[ヤマナカヒサシ]
1931年北海道生まれ。56年に『赤毛のポチ』で日本児童文学者協会新人賞を受賞し児童よみもの作家としてデビュー。著作は200冊を超える。大林宣彦監督映画に原作を多数提供(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mae.dat
177
気軽な気持ちで読み始めたけど。思わずと言うか、当然と言うか、デリケートな問題が含まれていて参った。参った。まぁ、気を取り直して、次に行ってみましょう!2021/07/15
優希
85
思春期の男女の体が入れ替わるという設定からして凄いなと。今までと全く違った性別になることで、お互いをダメ出ししあっているなは喜劇にも見えますが、きっと大変で追い詰められた精神状態になっていることでしょうね。何よりこの作品で、男の子から見たジェンダーを描きたかったように思いました。女の子の立場で知るジェンダーの物語も私は読んでみたい気がします。2018/03/28
zero1
59
人は窮地に陥ると本質を見せる。ジェンダー論などない時代、少年少女は性差をどう意識するのか。視点が変化する中、相互理解という面でも興味深い。小6の斉藤一夫のクラスに転校生の斉藤一美が来た。二人は幼稚園時代の幼なじみ。ある日、二人の体が入れ替わってしまう。戸惑い、苦悩する中、一夫の引っ越しが決まる。さあどうする!82年公開した大林宣彦監督の映画「転校生」の原作(後述)。「小6時代」に79年から連載。解説は斎藤美奈子。男っぽい女の子の爽快感などについて述べている。レビューが48件しかないのはとても残念。2019/10/02
baboocon
26
オフ会で読友さんから頂いた本。「人格入れ替わり物」の古典とでもいうべき作品?文章は正直古さを感じたというか、ごめんなさい「オスガキ」やメチャクチャな男言葉・女言葉には爆笑してしまいました。思春期の多感な男子と女子の人格が入れ替わるというのは多分想像している以上に大変なんだろうな、と読んでいて感じた。表紙にもなっているが本作を原作にした映画化作品「転校生」「転校生 さよならあなた」はそのうち観てみたいと思う。映像化した方がより映える素材なんだろうなという気はした。2012/06/04
takaC
23
でも斎藤一夫の一家は予定通り大阪に引っ越してしまうのかな?2012/06/10