内容説明
あたしの名前は大沢ルミ、小学5年生。学校からの帰り道、変な外国人の二人組にさらわれかけ、あやうく難をのがれたけれど、その翌日、今後はヒゲゴジラことうちのパパが誘拐された。あたしたち一家に魔手をのばす秘密組織って何?オヨヨ大統領の正体は?ギャグ、パロディ…あらゆる「笑い」をミックスした傑作コメディ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
セウテス
82
オヨヨ大統領シリーズ第1弾。〔再読〕1970年代に発売を楽しみに待っていたシリーズで、本作は小学生大沢ルミが語り手の3部作の1作目。主人公大沢ルミと祖父の大沢博士が、誘拐されたルミの父親を救おうと秘密組織に挑む冒険の話。どんなにつらいめに会っても決してへこたれず、苦しみに耐え抜く勇気を与えてくれるもの、それがユーモア。私にとって、その意味を深く心に刻む事となった物語で、児童向けだが敢えて大人に読んで欲しい。これだけ時事ネタを取り入れた作品は中々無い上に、きちんとミステリの手順を踏まえている事に感激する。2019/05/16
kokada_jnet
47
この著者の著作は、ほとんど読んでいるが。このオヨヨシリーズのジュニア向け3部作は未読だった。予感が的中。今回、初めて読んでみたが、一向に面白くならない。私が小林信彦の著作を好むのは、彼が日本社会にたいし、非常にひねくれて皮肉な視線を向けているから。このジュニア向け作品の場合、その種の皮肉な描写が圧倒的に不足していて、不満である。ニコライ、ニコラスというコント55号をモデルにしたキャラクターが登場するが、容貌描写が似ているだけで、言動が彼らに似ていないのも、なぜに? 2021/08/24
はらぺこ
34
古い作品やからかギャグとかパロディに全く気づかなかった。大人が読むには少々しんどかった。たぶん、このテンションというかテンポが子供は読むと心地いいんでしょうね。2019/04/11
阿部義彦
30
ブックオフで、かなり黄ばんだ文庫を発見。これが噂に聞いていたオヨヨ大統領シリーズの第1弾ですか。このユーモアは北杜夫さんとも共通するものがある様な感じ。ハチャメチャ冒険活劇、こまっしゃくれた悪戯好きの女子が主人公です。北さんの「船乗りクプクプの冒険」を思い出しました。多分オヨヨシリーズ今では絶版なのでしょうね。勿体ないです。ハレンチ学園やヒゲゴジラと言う細部に時代を感じさせますね。乾いたユーモアも素敵です。機会があれば続編も読んでみたいです。オヨヨ2016/06/29
とんこ
29
子供の頃に読んだ本を手に入れたので再読。ジュニア向けに書かれたドタバタユーモア冒険活劇。50年前の本だけあって、今ならアウトな内容てんこもりだし、当時の流行ネタのギャグも多いので絶対再版されなさそう。むちゃくちゃな展開だけど面白いし、鉄の眼帯してバイクに跨ったクソ強爺ちゃんとか今でもカッコいい。古本屋でシリーズを何冊かみつけたので、気長にコンプリート目指します。2025/02/22
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