内容説明
倉本洋平は、大手生命保険会社本社の課長代理である。中央線荻窪の緑の多い住宅地に、小さいながら一戸建の家を持ち、小学一年生の長女、幼稚園児の次女、精神的にも肉体的にも充実した妻と、絵に描いたような幸福な家庭であった。その平和な家庭に突然命じられた海外勤務が小さな亀裂を生じさせた。妻が抱いた夫への疑惑、そのわずかな隙間に入り込む不倫の影。追い討ちかけるように不気味な電話のベルが鳴る。「ご主人は人殺しだ」と電話は語りかける。この家庭だけは守らなければ…。夫と妻の闘いが始まる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
青沼ガラシャ
1
昭和のエロサスペンス。読みどころは35ページから64ページまで延々と続く中年夫婦の濃厚な濡れ場。その後も何かあればすぐ合体します。ただし、作者は品川裕の母ちゃんのマダム路子と不倫してたから、どうしてもあのご尊顔が脳裏にチラついてしまい、かなり辛い。笹沢佐保は『霧に溶ける』『三人の登場人物』『求婚の密室』みたいなキラ星の如きミステリの傑作群が良かったが、この作品は微妙な出来。解説は無理矢理頑張って誉めていたね。2021/12/18
Genei-John
0
自分勝手な人妻が主人公のいい気なストーリーと思いきや、最後はリドルストーリー（たぶん）。でも、これがリドルストーリーだとすると、どのような結末を読者にゆだねているのだろう？？？2012/11/07
nokiko
0
ザ・火曜サスペンス！でした。でもほんとにドラマになったら、なぎさかたひらの露出９割増しかも。お話としてはほほーそうきましたかぁって感じで2010/05/23
UNEmi
0
ミステリーだと思わず読み始めたから、半ばくらいまでは他の夫婦の生活を覗き見てるみたいで、居心地悪く、恥ずかしく。 突然ミステリー色が強くなったところで、いままでの伏線が一気に噛み合った。 そこまでの描写があまりにも控え目で「伏線」だとも思ってなかったから、かなり衝撃。 しかし、むせかえるほどの女臭だなぁ。 こういう生き方もあるのだと、宇宙人を見つけた気分。2012/05/09
Miki Kawamura
0
題名から想像してた内容と全然ちゃうかったー！ けど、おもしろかった！2020/03/22
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