出版社内容情報
「あの頃のインターネット面白かったよなー」って人みんなに読んでほしいです。あの頃より圧倒的に面白い。
――ダ・ヴィンチ・恐山
爆笑のあとで襲い来る、怒涛の伏線回収。唯一無二の読み味です。
――上條一輝
子どもの頃に見た、あるテレビCM。
そこに映っていた女が、ある日から目の前に立ち続けている。
病院に行っても、除霊を受けても、消えてくれない。
彼女を取り除く情報を求めてネットを彷徨った筆者は、ある匿名掲示板のユーザーに辿り着く。
「悪魔情報」と名乗るそのユーザーは、やたらとオカルト的事象に詳しく、様々なスレッドに現れては、怪異に巻き込まれた人々を助けていた。
視界を覆う女も、彼なら――。筆者は悪魔情報が降臨したスレッドを収集し始める。
オモコロの人気連載がついに書籍化! これはホラー? コメディ? それとも……?
匿名掲示板で繰り広げられる フェイクドキュメンタリーの新境地!
【目次】
スレ1:知らない人の家のベッドの下に隠れてるけど質問ある?
スレ2:なあ、今10ch見てる奴いるか?
スレ3:どうしよう。ぼったくりバーに来てしまったかもしれん
スレ4:お前らの人生最大の恐怖体験を聞かせろ
スレ5:私は鑑賞されています
スレ6:思い出の一発屋芸人
スレ7:悪魔情報ってやつ来てくれ
内容説明
1:名無しさん:2022/01/04(火)知らない人の家のベッドの下に隠れてるけど質問ある?これはホラー?コメディ?それとも…匿名掲示板で繰り広げられる、フェイクドキュメンタリーの新境地!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
yukaring
65
タイトルから予想させる悪魔系ホラーではなくて、ひと昔前の匿名掲示板のまとめサイト風なフェイクドキュメンタリー。2ちゃんねるっぽい掲示板で繰り広げられる会話がバカバカしくて笑えたり、いきなりオカルト案件だったり奇妙な読み心地。そして毎回満を持して登場するのが“悪魔情報”と名乗るユーザー。彼(彼女?)はオカルトやSFへの造詣が深く、スレッドを建てた人へアドバイスをしたり陰謀論で余計にかき乱したり。掲示板上での考察班がいたり、現地班が現地へ向かったりと「昔のインターネットってこうだったな」とどこか懐かしい1冊。2025/11/15
rosetta
21
★★★☆☆本を手に取った時「あちゃ~、俺の苦手な横書き小説か〜」と一瞬読むのをやめようかと思ったが、読んでみたら予想よりは面白かった。匿名掲示板のスタイルで語られるホラー?眼の前にずっと半透明の人間の顔が見えているという主人公が、悪魔情報と名乗るオカルトマニアに助けを求める。内容はまさによくある匿名掲示板!茶化したり嘲笑ったりキレたり。ただそれを一人の作家が書いているのかと思うと、その多様な発想力には脱帽する思い。自分だったらどうしてもこんなにハチャメチャな、前後の繋がりのない文章は書けない!2025/12/02
くさてる
20
「あの頃のインターネット面白かったよなー」って人みんなに読んでほしいです。という帯の言葉がすべて。私は当時のオカ板好きだったので、なんども吹き出しながら読みました。さらに、面白い、笑えるだけでない、底知れぬ怖さもあるのがすごい。「思い出の一発屋芸人」は声が出た。ネット向きに見えて、書籍のかたちだからこその面白さだと思う。万人向けじゃないかもだけど、おすすめです。2025/10/15
ネック
10
楽しい〜! 笑えて仕方なかったです。 寝れない夜にたまたま開いたら意外にめっちゃ面白かったまとめサイトって感じが最高。 帯のフェイクドキュメンタリーとかでちょっと身構えたけど、ぜんぜん大丈夫。ただの面白い小説やった。2025/10/19
らきむぼん
8
「ひと昔前のネット掲示板」そのものが再現されている。真剣なスレ主と真面目に聞かない参加者たちのコントのようなやり取り、多様な人間模様が混在する最悪で最高な空間。しかし、この作品が唯一無二なのは、そのリアルさを土台にしながら実際の掲示板ではそこまで進まない領域まで物語を突き抜けさせる点だ。リアルな空間がだんだん本当におかしいことになっていく様は壮大でくだらなく斬新。まるでオカルト版の常連住人のように奇妙な出来事を追体験する読み口も、つい読み進めてしまう大きな魅力だ。めちゃくちゃ面白い。2025/11/03




