角川文庫<br> ペネロピアド―女たちのオデュッセイア

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ペネロピアド―女たちのオデュッセイア

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  • サイズ 文庫判/ページ数 224p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784041162699
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

出版社内容情報

ホメロスによるギリシア英雄譚『オデュッセイア』。男性的な叙事詩の中で、女たちの声は語られてこなかった。
オデュッセウスの帰還を待つ20年、妻ペネロペイアは国を守るため、噂話に耳をふさぎ、無鉄砲な息子を育て、財産狙いの求婚者らを追い払う。
その内心はいかなるものだったのか。12人の女中たちはなぜ殺されたのか――。
『侍女の物語』『誓願』の巨匠アトウッドが想像と語りの才を発揮した、新たなる傑作!
解説・小川公代

★2025年6月 NHK Eテレ『100分de名著』(M・アトウッド『侍女の物語』『誓願』) 指南役:鴻巣友季子

内容説明

ホメロスによるギリシア英雄譚『オデュッセイア』。男性的な叙事詩の中で、女たちの声は語られてこなかった。オデュッセウスの帰還を待つ20年、妻ペネロペイアは国を守るため、噂話に耳をふさぎ、無鉄砲な息子を育て、財産狙いの求婚者らを追い払う。その内心はいかなるものだったのか。12人の女中たちはなぜ殺されたのか―。『侍女の物語』『誓願』の巨匠アトウッドが想像と語りの才を発揮した、新たなる傑作。

著者等紹介

アトウッド,マーガレット[アトウッド,マーガレット] [Atwood,Margaret]
1939年カナダ、オタワ生まれ。トロント大学、ハーヴァード大学で学んだ後、英文学の教鞭をとる。21歳で刊行した最初の詩集『サークル・ゲーム』でカナダ総督文学賞を受賞。70年代にフェミニズム文学の旗手として注目される。二度のブッカー賞をはじめ数々の文学・名誉賞を受賞、名実ともにカナダを代表する作家の一人

鴻巣友季子[コウノスユキコ]
1963年、東京都生まれ。翻訳家、文芸評論家。英語圏の現代文学の紹介と共に古典新訳にも力を注ぐ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

フム

29
面白かった。トロイア戦争の英雄として知られるオデュッセウスの妻ペネロペイアは、夫が不在の20年間辛抱強く待った賢く貞淑な妻として、ホメロスの『オデュッセイア』などに描かれている。その語られることのなかった声を、アトウッドは時代を超えて再現してみせた。今よりもはるかに、女性たちは無力で語ることが許されなかった神話の時代に、こんなにも生き生きした感情や溌剌とした知性で活躍するペネロペイアや女中たちの物語が小気味良い。巻末の訳者あとがきと小川公代さんの解説も読み応えがあった。2025/06/11

Shun

25
封じられた女性たちの声を想像力を以て蘇らせた作品。著者マーガレット・アトウッドは「侍女の物語」や続編「誓願」にて、架空の男尊女卑国家の女性たちの声を掬い描いてきた。本作では古代の叙事詩として最も有名なホメロスによる「オデュッセイア」において、ほとんど語られることがない妻ペネロペイアやトロイア戦争の原因となった従姉ヘレネ、そして惨殺された12人の女中たちに声を与えている。オデュッセイア不在の20年間にペネロペイアが知恵を以て切り盛りした国のこと、押し寄せる求婚者らのあしらい方まで想像力豊かに描かれています。2025/05/30

かふ

15
ペネロペイアの視点でホメロスの神話を読んでいく。それはギリシア悲劇で扱われた英雄たちの姿ではなく、オデュッセウスは盗人の家系で『オデュッセイア』の話も神話的に盛られたところがあり、単に飲み屋の喧嘩が神々の争いや女神たちの救出劇は浮気にしかすぎなく、それでもオデュッセウスを待ち続けて老夫婦の世話をしながらテレコマスを育てていったのだが、あの世で再会した殺された男たちの話(テレコマスと同じ年の青年がなぜ中年女に惚れる、それは財産目当てに決まっているだろうとか)や殺された12人の侍女たち(男たちの手引をした)。2025/06/18

rinakko

7
いかに貞節であったかと、そこばかりを誉め称えられてきたオデュッセウスの妻ペネロペイア。20年(半分は戦争、半分は冒険という態の寄り道と不貞w)も帰らない夫を、妻はただ賢明に耐えて待つしかないなんてどういうことよ…と思わずにはいられない。なので、ペネロペイアが己を語る声を聞けてよかった(それから12人の女中たちのこと!)。仲の悪い従姉へレネの造形も面白いし、“文化人類学講義”の内容には膝を打った。小川公代さんの解説も素晴らしい2025/06/02

biwacovic

1
『オデュッセイア』では語られることのない、女たちの声を想像し、世に放つ。ペネロペイアが冥界から現代の我々に語りかけてくる。「(現代も)人間の本性について言えば、あいかわらずの安っぽさね」と。そして殺された12人の女中たちがコロスとして、「父系神崇拝の蛮族による母系の地位の簒奪」説を唱えたりもする。怒りと知性とユーモアに満ちていて、素晴らしい。2025/05/31

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