出版社内容情報
山本 健吉[ヤマモト ケンキチ]
著・文・その他
内容説明
俳句の特性を明快に示した画期的な俳句本質論「挨拶と滑稽」をはじめ、「子規と虚子」「女流俳句について」など、著者の代表的な俳論と俳句随想、ゆかりの深い六俳人の作品鑑賞を収録。初心者、ベテランを問わず、実作者が知りたい俳句の本質を、率直に繊細に語る。俳句を愛するすべての人におくる、本格俳句入門の書。
目次
挨拶と滑稽
俳句の方法
写生について
純粋俳句―写生から寓意へ
ディアローグの芸術
「かな」についての月並的考察
「や」についての考察
俳句の世界
座の文学
芭蕉と現代〔ほか〕
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かふ
13
山本健吉は伝統俳句を述べているのだと思うが、けっこう俳句作りには参考になる知識を得られるのだが、その根本のところは俳諧にもどれと言っているような気がする。山本健吉の理想とするのは芭蕉の発句であり、ただそれが行き過ぎるとただ一人の世界に入ってしまう。子規の俳句は近代文学として西欧から自我というアイデンティティを持ってきて、そこに俳諧から自立した形の俳句とした。新興俳句やそれらから発展した人間探求派の俳句はモノローグであり、対話というものがなかった。2023/10/01
やま
8
滑稽、挨拶そして即興。これが俳句の一の特徴だと言う。芭蕉の言葉を引用し、現代俳句の陥っている限界を語り、それが子規から始まっていることを語り、詩にはウイットが必要と言い、それは芭蕉そのものだと言う。深く読まないと難しい部分も多い。要再読。2019/02/13
たつのすけ
0
◎2021/10/12