出版社内容情報
「殿の愛馬が亡くなった?」
美園(みその)藩城主お気に入りの愛馬・流れ星が突如息を引き取った。死因は不明。亡き父の家督を継ぎ、徒(かち)目付に就いた夏目要之助は、上役から原因を突き止めるよう命じられる。要之助は同輩の西島主馬、配下の青木清兵衛とともにさっそく探索に赴くが、直後、馬方の一人が何者かに殺された……。愛馬の死の裏には何が? 和菓子屋の娘・お菊に心奪われながらも、お役目に邁進する要之助の多事多難!
武士はいつもやせ我慢
上役からの無理難題、母からの小言、町娘との淡い恋……徒目付・夏目要之助が今日もゆく!
これぞ時代小説、新シリーズ!
内容説明
「殿の愛馬が死んだ?」美園藩藩主お気に入りの馬・流れ星の死体が見つかった。死因は不明。亡き父の跡を継ぎ、後に徒目付に就いた夏目要之助は、上役から死因を突き止めるよう命じられる。要之助は同輩の西島主馬、下目付の青木清兵衛とともに早速探索に赴くが、馬方の1人が何者かに殺された…。殿の愛馬の死の裏には何が?菓子屋の娘・お菊に心奪われながらも、お役目に邁進する要之助の多事多難を描く、新シリーズ開幕!
著者等紹介
稲葉稔[イナバミノル]
1955年、熊本県生まれ。脚本家などを経て、94年に作家デビュー。近年は時代小説に力を注いでいる。「隠密船頭」シリーズと「浪人奉行」シリーズで第9回日本歴史時代作家協会賞の文庫書き下ろしシリーズ賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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タイ子
81
亡き父の後を継いでお城の徒目付の任務にあたる夏目要之助。徒目付とは監察の役職。すごくエライ仕事のようだが、上からつっつかれながらの体だけがえらい仕事。だが、要之助のエライところは真面目なところ。突然に起こった殿様の愛馬の死から始まる要之助と同僚たちのお仕事ぶり。愛馬の死を探索中に馬係の男が殺される事件が。要之助が町を探索中に出会った菓子屋の娘・お菊に一目惚れ。要之助に上司からの縁談話、出世街道まっしぐらの予感の縁談。どうする?要之助。緩いけど何だか切ない武士の世界。ま、いろいろあるさ武士だもの。2024/09/02
やま
50
美園藩藤田家の徒目付・夏目要之助の活躍の物語です。時は、十二代将軍徳川家慶(在職:1837 - 1853)の治世。物語の発端は、美園藩の藩主である藤田伊勢守氏鉄(うじかね)の馬を管理する御厩で、殿の愛馬「流れ星」が口から泡を穿いて死んでいるのが発見されたことです。そして、御厩で働く厩方の内藤伊三郎が殺されいました。徒目付・夏目要之助たちが、その探索にあたることになりました。美園藩では、大目付六人の配下に、目付八人、徒目付二十人、下目付三十二人という体制です。2025/09/02
ひさか
23
2021年3月角川文庫刊。書き下ろし。シリーズ1作目。郡奉行の下役から徒目付に役替えした要之助の事件解決の話を主軸に、同僚、上役、家族、親戚、町家の人々との絡みも入れながらそちらの方の対応なんかもあり、要之助の生活全般の様子も描かれ、バライティに富んでいる。なかなかのバランスで話としては面白い。次回は、どういうパターンで進めるのかな。楽しみです。2024/12/31
蕭白
10
コミカルな雰囲気があって面白かったです。2024/03/31
goodchoice
6
稲葉さんの一作だが下っ端の武士のつらさとお城勤めのむずかしさがうまくマッチして書かれている。主人公のざっけない感じがいい味をだしていた。2024/05/25
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- 和書
- 労働価値説から価値法則へ