出版社内容情報
ここは、万華鏡写真館。
大切な人に届ける写真。
人生最後の記念撮影。
未来の自分。過去の自分。現実ではありえない瞬間……。
どんな写真も、ぼく、リューにお任せください。
さあ、どうぞ中に入って。
あなたが「必要としている」1枚をお撮りいたしましょう。
ただし、その写真をお渡しするかわりに――、
“あるもの”をいただきます。
「銭天堂」で大人気!廣嶋玲子が贈る、ダークファンタジー
内容説明
ここは、万華鏡写真館。未来の自分。過去の自分。現実ではありえない瞬間…。どんな撮影も、ぼく、リューにおまかせください。ただし、その真実をお渡しするかわりに―、“あるもの”をいただきます。
著者等紹介
廣嶋玲子[ヒロシマレイコ]
作家。『水妖の森』(岩崎書店)で、ジュニア冒険小説大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶんこ
37
銭天堂に似た雰囲気と思ったら、同じ作家さんでした。12歳くらいの美しい男の子が主の写真館。お客様の望みをきき、見たままの写真ではなく、今の婚約者ではない人との結婚写真だったり、双子の妹は幽霊だけれど、写真には仲良く写っています。人だったりぬいぐるみ、イチョウの木、結婚詐欺師は最初のお客様ルリの婚約者だったとか。そして男の子リューは、魔女ネイにより助けられて産まれかわった子。ネイが望んだお礼は、将来ネイの子孫が困っていたら助けて欲しいと。68年後現れたレンはネイの子孫だった。このレンの物語が続編でしょうか。2024/03/15
tan
22
今年初読書。ゾクッとさせるお話を書かせたらピカイチの廣嶋さん。今回も期待以上の面白さでした。「写真って写しているのは現在なのに撮った次の瞬間には過去のものとなってしまう」にはなるほど!と。話が繋がっている登場人物もいて、ラストはリューの誕生秘話で締められていて飽きのこない出来ばえでした。今後シリーズ化されるのでしょうか?十年屋や魔石館シリーズのどこかにも登場しそうですね。2024/01/02
こふみ
17
廣島玲子さんの新作。心の中を見透かされる、撮ってもらいたいような、怖いような写真が撮影できる写真館のお話。不思議な物語の世界に浸れます。2024/02/23
小梅さん。
15
廣島玲子さんの新作! 差し込まれた挿画もカラーで綺麗。 必要とする写真を撮ってくれる不思議な写真館。 主が少年リューというのも雰囲気があっていい。 1話目があたたかな感じだったので、そういう雰囲気なのね、と思ったら、そうとばかりはいかないのが廣島玲子さん。 2話目のシャロくんは、きっとそうだと思っていた。 こういう予想が当たるとなんだか嬉しい。 イン氏の話はまったく想像できなかった。 ああいうの大好き。 リューが写真館の主となる経緯が語られる最終話も美しい。ぜひともシリーズ化してほしい。2024/02/12
カール
14
こちらもまた新しいシリーズになるのかしら。不思議な写真館が舞台です。「ポートレート」の主人公は意外なお客様。思い合うのは、必ずしも人同士とは限りませんね。だってリューの正体も。2023/12/20