出版社内容情報
かつて連続殺人を犯した16歳の少年・児玉永久は、天才的プロファイラー・中島保の保護の下、晩期死体現象と法医昆虫学の研究を続けていた。ある日彼らの許に、猟奇犯罪捜査班の厚田巌夫、検死官・石上妙子、新人刑事の堀北恵平が訪れる。発生したのは女児誘拐殺害事件。被害者は瞼を切り付けられ、片眼を刳り貫かれていた。
事件の解決が過去の償いになると信じ、永久は事件を追い始めるが――。「藤堂比奈子」シリーズ、感動のスピンオフ。
内容説明
かつて連続殺人を犯した16歳の少年・児玉永久は、天才的プロファイラー・中島保の保護の下、晩期死体現象と法医昆虫学の研究を続けていた。彼らの許を、猟奇犯罪捜査班の厚田巌夫、検死官・石上妙子、新人刑事の堀北恵平が訪れる。発生したのは女児誘拐殺害事件。被害者は瞼を切り付けられ、片目が刳り貫かれていた。事件の解決が過去の償いになると信じ、永久は事件を追い始めるが―。「藤堂比奈子」シリーズ、感動のスピンオフ。
著者等紹介
内藤了[ナイトウリョウ]
2月20日生まれ。長野市出身。2014年に『ON』で日本ホラー小説大賞読者賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yomineko@猫と共に生きる
69
スピンオフ作品。連続殺人鬼・児玉永久の成長!眼球コレクターという悍ましい殺人犯人はなんと😲おもてうら交番の堀北けっぺいさんどころか、厚田班登場!死神女史も勿論!日奈子さんのお子様も!あぁ、もう終わりなのか。内藤了先生はいつも最後に「to be continued...」と書いておられるのに今作品では「thank you, so long.」駄目だ、涙が😢😢😢もう会えないの?色々な思いが交錯する秀逸な作品でした😊2024/02/05
はにこ
67
16歳になった永久の話。思春期になって今までの罪と向き合う少年の姿。目玉をくり抜く犯人を追いながら、葛藤する姿が愛おしかった。ガンさんや死神さんも元気そうで何よりだった。本シリーズを読み終えてからずいぶんと経つが登場人物達がちゃんと思い浮かぶ。それだけ夢中になったシリーズだったということなのだろう。スピンオフでもずいぶん楽しませてもらった。内藤先生ありがとうございました。2024/02/08
Bugsy Malone
67
「ONE」から7年、16歳になった永久の物語。今回の事件を通し、人に触れ、心を感じ始めた永久。永久がかつて起こしたことは決して許される事では無い。それでも著者は永久のその後をいたわるように描き、永久の成長物語として心に響く作品に仕上げている。エピローグでは懐かし人々に再会も出来、遂に涙腺は崩壊。優しい、シリーズを通して優しい物語を、本当にありがとうございます。2023/12/08
sin
61
アイズはその陰惨な犯行の象徴であるEYESか?それとも己を見つめ直してZEROからONEに変わろうとし、過去の幼い自分が起こした殺人という罪に葛藤を抱える少年のI…sだろうか?人格が形成される前に犯した罪と今の自分という存在に折り合いをつけようとする少年が心の痛みを知って成長する物語といってしまえば安直にすぎるが真っ直ぐにそうなんだ。そして「藤堂比奈子の物語は終わっていない」作者の素直な心情であろうし、自分たちもそう感じていた事は確かだ。この物語で彼女は永久にバトンを渡したのかもしれない。2024/02/15
Kazuko Ohta
58
あらっ、内藤さんの新シリーズ!?と一瞬思い、スピンオフかと少し遅れて気づく。名前を見ただけで気づかなきゃいけなかったよ、永久くん、ごめん。おそらくこの1冊だけを読んでも話についていけなくはないと思いますが、シリーズを読んでいた者にとっては感慨ひとしお。たぶん、親のような気持ちになる。さらにはオールスターキャストでウハウハ状態に。さすがに曳き屋までは出てきてくれませんけれども(笑)。生来邪悪なものというのは存在して、おそらくそれは変わらないと思っている派ですが、永久を見ていると、変わるのだと思う。思いたい。2023/12/17