出版社内容情報
芦屋の定食屋「ばんめし屋」で働く海里は、
呼ばれて実家に帰ることに。
しかし実家には見知らぬ少女がいた。
「この子は一体!?」と海里は驚くが、
一憲は別件で、海里に話があるという。
一憲と喫茶店を訪れた海里は、
その親友・仁木も交え、一憲から、
海里が幼い頃に起きた衝撃の出来事を聞かされる。
それは一憲の「罪」の告白だった。
長年分かり合えなかった兄の、
苦しい胸中を知った海里は……。
家族の絆に涙が溢れる第19弾!
内容説明
芦屋の定食屋「ばんめし屋」で働く海里は、呼ばれて実家に帰ることに。しかし実家には見知らぬ少女がいた。「この子は一体!?」と海里は驚くが、一憲は別件で、海里に話があるという。一憲と喫茶店を訪れた海里は、兄の親友・仁木も交え、一憲から、海里が幼い頃に起きた衝撃の出来事を聞かされる。それは一憲の「罪」の告白だった。長年分かり合えなかった兄の、苦しい胸中を知った海里は…。家族の絆に涙が溢れる第19弾!
著者等紹介
椹野道流[フシノミチル]
兵庫県出身。1996年「人買奇談」で講談社の第3回ホワイトハート大賞エンタテインメント小説部門の佳作を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しんごろ
225
一憲にそんな秘密をもっていたとはねえ。でも、それを海里に告白できるほど、少しは仲も良くなっている証拠だね。五十嵐家のルーツがわかる今作。五十嵐家の父はさりげなくかっこいいね。タコパに残り物サンドイッチと、ばんめしやの料理から離れた料理だけど、美味しそう。そして、プリンアラモードで泣けたわあ。雨降って地固まるとまではいかないけど、海里と一憲の仲も少しずつ関係が修復していきそうだね。幽霊は登場しなかったけど、新たなキャラの愛生(うい)ちゃんが、次作で何かしてくれそうで楽しみです。2023/03/31
タイ子
112
今作は海里の家族の話。海里が実家に帰ると見知らぬ少女がいる。母から聞かされる週末里親という制度。問題はそこではなく兄・一憲夫婦が養子を迎えるために一憲が越えなければいけない大きな山がある。海里の幼い頃に起こしたある出来事。夏神の師匠が言った「罪も恩も天下の回り物」が胸を突く。困ったら、悩んだら海里の傍には夏神がいてロイドがいるって幸せだよね。そして、堅物の一憲の弱いところを知って少し安心もした。涙のプリンアラモードの巻。プリンアラモードが食べたい!2023/03/28
ぶんこ
69
海里の兄夫婦が特別様子縁組をすることになり、兄が封印していた高校時代の辛すぎる思い出がよみがえってしまう。心を病んだ母、幼い弟、部活、家計補助のためのバイトと、過酷な時代に未遂に終わったこと。あまりに弱すぎる母親と、反して養護施設で育った奈津さんの懐のつよさ。「養子縁組の団体の人が、万一一憲さんを非難したら、私がぶっ飛ばす」との奈津さんの言葉に涙ぐむ。いい人と結婚できて、本当に良かった。幽霊は出なかったけれど、兄が父に贈った方位磁石の奇跡にウルウル。ロイド、夏神、淡海と、海里は人に恵まれてると感じました。2023/06/15
はにこ
66
里親になることにした一憲夫妻。しかし一憲には海里が幼い頃に犯した過ちがあって。。という展開。海里も兄に対して思うところがあったと思うけど、一憲は大変だっただろうな。誰も悪くないよ。ちゃんと乗り越えて幸せな家庭を築いてほしいね。淡海先生、作家じゃなくて人として心配してくれている人がいるって気付けて良かった。2024/11/26
真理そら
65
兄・一憲のトラウマが主題。そのため涼彦も台詞はすくないけどわりと登場場面が多くて嬉しかった。涼彦が一憲のどこに惹かれているのかもわかった気がした。BL得意な椹野先生にはぜひ涼彦の幸せな状況も書いてほしい気がする。2023/03/23