出版社内容情報
仁義すらまともに切れない優男の渡世人・音次郎は、貸元の名代として佐原まで旅をすることになった。
喧嘩に押し込み強盗……。
大金を抱えての初めての旅は、予想外の危機に溢れていた。
果たして、半端な渡世人は任務を完遂することができるのか。
手に汗にぎる、任侠ロードノベル。
内容説明
いまだ渡世若輩の駆け出し者でやすが―。仁義も覚束ない優男の渡世人・音次郎は、親分に心根を見込まれ、佐原まで24里の旅に出ることになった。江戸を離れるのも初めてなので、荷造りをするだけでも大騒ぎ。おまけに「1両残さず使ってこい」と、100両もの大金を預かったことで、旅は輪をかけて危険なものになる。未熟な渡世人は、一人前の漢となることができるのか。時代小説の名手がおくる“股旅もの”の新定番!
著者等紹介
山本一力[ヤマモトイチリキ]
1948年高知県高知市生まれ。東京都立世田谷工業高校卒。旅行代理店、広告制作会社、コピーライター、航空会社関連の商社勤務等を経て、97年「蒼龍」で第77回オール讀物新人賞を受賞。2002年『あかね空』で第126回直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひさか
19
2003年10月文藝春秋刊。2006年4月文春文庫化。2023年4月角川文庫刊。山本さんにこんな話があったのは驚き。音次郎の成長する様子が楽しい。母親との関係も微笑ましい。ちょっとマザコン気味かも。2023/05/29
きょちょ
18
辛口だよん。芳三郎一家の音次郎が、代貸の推薦を受けて親分の代わりに佐原へと初めての旅に立つ。途中いろいろなことが起こる。その途中までは面白く読めたのだが・・・。辛口の理由は3つだよん。1,この作品にも主人公含めナイスガイが登場するのだが、その数が多すぎて辟易。最後は誰が誰やかわからんようになってしまった。2,主人公以外のナイスガイたちの個性が全く描かれていない。3,これは作品とは関係ないのだが、私が読んだのは「文春文庫」、しかし、読メで文春文庫版が登録されていない。これでは、読メは備忘録にならない。 ★2023/03/05
Naoko Fukumi Fujita
1
一番好きな作家の文庫本、いつもの銀座の書店にて購入。巻末によると、2006年4月に文春文庫から刊行、今回角川文庫より令和5年4月25日初版発行。読書スピードが速くなく、主に通勤時間を利用した割にはなかなか展開が面白くあっという間に楽しめた。おきちとおみつ母娘がこのお話を引き立てていると感じた。縄田一男の解説もいつもながらすばらしかった。後腐れなく気持ちよく、さらっと読むのに最適な一冊。2023/07/09
ササーキー
0
まあまあ。2023/07/23