出版社内容情報
24歳になった李奈は引っ越しを終えた新居で心機一転、小説家として新たな一歩を踏み出そうとしていた。新刊の評判は上々。しかしそんな状況に水を差すような事態が! アマゾンの評価は軒並み星一個となり、行った覚えのない店での痴態が撮影され、書きもしない官能小説が自分名義で編集者に送られていたのだ。一体何が起きているのか? 混迷を極める中、出版社にいる李奈を呼び出す内線電話がかかってきて……。
内容説明
24歳になった李奈は引っ越しを終えた新居で心機一転、小説家として新たな一歩を踏み出そうとしていた。新刊の評判は上々。しかしそんな状況に水を差すような事態が!アマゾンの評価は軒並み星一個となり、行ったおぼえのない店での痴態が撮影され、書きもしない官能小説が自分名義で編集者に送られていたのだ。いったいなにが起きているのか?混迷を極める中、出版社にいる李奈を呼びだす内線電話がかかってきて…。
著者等紹介
松岡圭祐[マツオカケイスケ]
1968年12月3日、愛知県生まれ。デビュー作『催眠』がミリオンセラーに。大藪春彦賞候補作「千里眼」シリーズは累計628万部を超える人気作となった。「万能鑑定士Q」シリーズは2014年に映画化され、さらにブックウォーカー大賞2014文芸賞を受賞、17年には吉川英治文庫賞候補作となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 2件/全2件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
39
24歳になり引っ越しを終えた新居で心機一転、小説家として新たな一歩を踏み出した李奈。新刊の評判も上々な状況に水を差すような事態が次々と起こる第七弾。アマゾンの評価は軒並み星一個となり、行った覚えのない店での痴態が撮影され、書きもしない官能小説が自分名義で編集者に送られるなど、彼女の周囲で次々と起きるトラブル。引っ越し早々に住所が暴かれて嫌がらせをされてしまうなど、混迷を極める中で丸善版聖書を巡る事件に巻き込まれてゆく展開でしたが、謎を解き明かしてゆく彼女の多才や着想にはもはや凄まじいというしかないですね。2023/02/21
坂城 弥生
38
今回のは悪質なクレーマーと同じくらい悪質な嫌がらせ…2023/03/17
Shun
37
シリーズ7作目。今回も他シリーズから万能鑑定士Qの莉子が登場し今後もこの路線で進む展開となりそうだ。さて主人公の李奈は本が関わった事件なら何でも解決してきた結果、警察の間でも知名度が上がってきた様子。また事件解決に貢献してきた彼女は度胸も身に付け、一人の作家として自身の著作が世間に与える影響まで考えられるように成長した姿が描かれています。そんな主人公の作家としての評判に水を差す事態が起き、何者かの卑劣極まる攻撃を受けてこの事件はまさしく”受難”となった。というわけで世界で最も刷られたあの本が今回のテーマ。2022/12/28
ともパパ
32
近所のマンションに引っ越し、小説の出版も波に乗り始めた矢先、アマゾンの評価が軒並み星1つになり、その他の嫌がらせも頻発する。それらはすべてベンチャー企業の社長が、李奈に幻の聖書探しを強要するために陰謀だった。執拗に聖書をさがさせようとするねらいは…。徳川慶喜が出てきて、聖書との関係は!? ということで、休日のひと時に一気読みでした。2022/12/24
APIRU
28
今回の探書は『新約聖書(丸善版)』。前回は『桃太郎』から思いも寄らない方向に話が進みましたが、今回はそれ以上。特に中盤以降、およそ『聖書』という書名からは連想されないであろう方向にストーリーが展開していきます。ずいぶん荒唐無稽だなって思って読んでいましたが、暗号の指し示す御用金の真実はこれまた意想外でしたし、安定のストーリー展開とドライブ感でだいぶ読み耽っていました。そして事件の果てには、ひとりの小説家としてステップアップを果たし、悟りも啓いた主人公。巻末のコミカライズ記念オマケ漫画もちょっと笑いました。2023/01/04