出版社内容情報
高田 在子[タカダ アリコ]
著・文・その他
内容説明
小石川御薬園同心の岡田弥一郎は、同輩の佐々木六郎太に誘われ上野の小料理屋にやってきた。そこで弥一郎は、思わぬ人物に再会する。数日前、彼は、女性のお供を連れた老爺が道端で苦しんでいたのを助け、小料理屋まで運んだのだった。その時の女性が、目の前にいる時枝だった―。優しさを秘めながらも、言葉にできない弥一郎と、自らの苦境に耐え続ける時枝。2人の再会は偶然か、それとも運命なのか。書き下ろし時代長篇。
著者等紹介
高田在子[タカダアリコ]
神奈川県横浜市出身。幼少よりプロ作家を夢見て、家事、育児、夫の社会保険労務士事務所の手伝いに励みながら小説を書き続けてきた。『忍桜の武士 開花請負人』(白泉社招き猫文庫)にて念願のプロデビューを果たす(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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蒼
28
弥一郎様と時枝さんの物語は、はなの物語よりもずっと共感共鳴出来る物語だった。時枝さんの義母と異母妹の人物像はまるっとどっかから借りて来たような設定でやや鼻白むが、この先きっと弥一郎様と幸せになってくれると信じたい。2023/01/25
あつひめ
26
今回は弥一郎中心に物語は進んでいくようだ。表紙の後ろ姿の女性は時枝だろうか。前作最後に登場した女性と老人。あのはきはきと物怖じしなさそうな女性が、このシリーズが始まったらなんとも気が弱そうな。そして今作から登場した仲間、六郎太がおせっかいと言うか、いい人なんだろうけどね。弥一郎の心に未だわだかまりがあるのかと思ったが、最後の火事騒動で一気に距離は縮んだような。なかなか他人の幸せをもろ手を挙げて喜んであげることができないこともある。やはり時薬は必要。これからは弥一郎の心の内を知ることができるのだな。楽しみ。2025/03/02
tomtom
18
「はなの味ごよみ」は、はなの振る舞いにイライラさせられつつ最後まで読んだから、こちらの弥一郎の話の方がよかった。六郎太もいい人だし、弥一郎の良さに気づいている人たちも沢山いるし安心する。芙美にどうにかギャフンといわせて、時枝にも幸せになってもらいたい。2022/11/12
bluelotus
10
★★★☆☆ はなの味ごよみシリーズで岡田様にも幸せになってもらいたいと思っていたので嬉しい番外編シリーズ。岡田様は『ボタニカ』にも登場した小石川御薬園の岡田利左衛門の遠縁になるのかな?と作品を超えて楽しめた。それにしても無性に小石川植物園に行きたくなる(笑)2022/09/15
みっちゃん
7
はなの味ごよみで登場した弥一郎の話。ぶっきらぼうで優しさい言葉も言えない人物であるが、本当は優しい。はなにふられてしまった弥一郎にも幸せになってほしいと思っていたが、この番外編でまた会うことができ楽しく読まさせてもらった。次作も楽しみだ。2022/09/18
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