出版社内容情報
岡本 隆司[オカモト タカシ]
著・文・その他
内容説明
中国の偉人はなぜ「悪党」ばかりなのか―?後周の世宗・明の永楽帝ら、虐殺を重ねた支配者たち。安禄山・馮道ら、権力に執権した裏切者たち。王安石・梁啓超ら、独り善がりな改革者たち。李卓吾・康有為ら、過激な教えを説いた思想家たち。12人の生涯をたどり、彼らが「悪の道」に堕ちた背景を解き明かす。現代中国の悪党たちも射程に入れた、圧巻の1400年史!
目次
はじめに―「中華帝国」と「悪党たち」
第1章 「中華帝国」のあけぼの―大唐帝国
第2章 カオスの帝国―五代
第3章 最強の最小帝国―宋
第4章 再生した帝国・変貌する帝国―明
第5章 挫折する近代―明
第6章 甦る近代の変革―清末民国
おわりに―あらためて「中華帝国」と「悪党たち」
著者等紹介
岡本隆司[オカモトタカシ]
1965年、京都市生まれ。京都大学大学院文学研究科博士後期課程満期退学。博士(文学)。宮崎大学助教授を経て、京都府立大学教授。専攻は東洋史・近代アジア史。著書に『近代中国と海関』(大平正芳記念賞受賞)、『属国と自主のあいだ』(サントリー学芸賞受賞)、『中国の誕生』(樫山純三賞、アジア・太平洋賞特別賞受賞)など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kk
31
図書館本。唐太宗から梁啓超に至るまで、中国史に大いなる悪名を轟かせる12人。そんな彼らの強烈な個性を描きながら、彼らが全人格的に取り組まざるを得なかった、それぞれの時代の課題や社会的挑戦を活写。ひいては中国という巨大で多元的な存在が抱える宿痾に論が及びます。平易でとっつき易い語り口ながら、各時代の目鼻立ちや中国社会不易の特徴を端的に示してくれているように感じられ、とても感心してしまいました。ところで、本書の王陽明のくだりを読んでいて、思わず『隠蔽捜査』の竜崎警視長を連想してしまったのはkkだけ?2023/08/25
サケ太
18
“悪党”たちが中華帝国の中で、創り上げたもの。列伝で評価された“悪党”たちを客観的な視点を持って、実像を明かしていく。知っている人物から、知らない人物まで12人。個人的には安禄山、永楽帝は改めて知ると非常に面白い。”中華”の視点では大逆人の安禄山が自立した聖人となる。甥を殺し簒奪した永楽帝は、父帝の後継者足らんとしたが、それはモンゴルで「回帰」する結果を生んだというのは面白かった。2022/11/01
ジュンジュン
17
中国は歴史の国と言われる。古来より膨大な記録を残してきた。但し、大きな偏りがあるという。列伝=個人の伝記で歴史を語るという手法だ。おかげで、英雄豪傑が活躍する血沸き肉躍る物語を楽しめる反面、社会制度の実態が見えてこない。つい社会が停滞しているのかと錯覚してしまう。著者は列伝を紡ぎながら、その背景を成す時代相を活写しようとする。おかげで難解だ(笑)。「良莠不分」(良い苗と悪い雑草が入り混じって分けられないの意)な社会、中国。そんな広くて多様な人々が暮らす社会では”良い人”では務まらない。中国史は悪党の宝庫。2022/10/07
さとうしん
16
実の所「悪党」を軸にするには無理のある内容。このテーマで書くなら、もっと取り上げるのにふさわしい人物があるように思う。これに対して同じ時代の二人一組の評伝を基本とする構成はそれなりにうまくいっている。評伝といっても本題に入る前の解説が長いので、結果的に(あるいは意図的に?)隋唐から民国初期までの中国通史のようにもなっている。明代の部分は同じ著者の『明代とは何か』のダイジェストのようになっている。 2022/08/31
bapaksejahtera
15
今昔に正史の国であり「正しい」歴史観を押し出し、列伝の国である隣国は、歴史上の人物には極端な毀誉褒貶を以て臨む。本著は①唐の太宗②安禄山③馮道④後周の世宗⑤王安石⑥朱子⑦永楽帝⑧万暦帝⑨王陽明⑩李卓吾⑪康有為⑫梁啓超に章を分け述べる。書題の「悪党」必ずしも得心出来ないが、燕京/北京の成立以来、北狄の武力を以て肥沃な南部を支配、中華を統一した隋唐以降の歴史を、異端の政治家思想家の簡単な評伝を基に概観する。ダンスがキレキレに上手くただのデブではない安禄山、のようなユーモアに満ちた文章。著者の本でも判り易い方だ2026/02/13
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