出版社内容情報
ジビエで町おこしを狙うU県北篠市二桃地区には伝説がある。二桃山の安永桃神社から上に行った子供は神隠しに会うという。伝説の神隠しを取材しに同地を訪れた作家・籠目(かごめ)周(あまね)は、近くの小学生が行方不明になっている事件を聞かされる。その山での散策の途上、包丁を振りおろし一心不乱に何かをしている男と遭遇。気圧されて後退さった先に転がっていたのは、誰かの小さな「右手」だった――。
驚異的な舌(味覚)を持つ名探偵と直感(だけ)が冴えるイケメン作家、相性最悪のコンビが現実の殺人事件と伝説の裏に隠された事件の謎を追う! 痛快民俗学ミステリー!
内容説明
ジビエで町おこしを狙うU県北篠市二桃地区には、子どもの神隠し伝説がある。その取材に同地を訪れた作家・籠目周は、近くの小学生が山で行方不明になったと聞く。現場を散策中、包丁を振り下ろし一心不乱に何かをしている男と遭遇。気圧されて後退った先に発見したのは、切株の上の小さな「右手」だった―。驚異的な舌を持つ名探偵と直感(のみ)が冴えるイケメン作家、相性サイアクのバディが事件を追う。民俗学ミステリー。
著者等紹介
清水朔[シミズハジメ]
佐賀県唐津市生まれ。『神遊び』(2003年コバルト文庫、21年集英社文庫)で2001年度ノベル大賞と同賞の読者大賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
★Masako★
66
★★★✰︎☆神隠し伝説が残るU県北條市二桃地区に取材で訪れた作家の籠目周。そこでは最近二人の子供が続けて行方不明になっていた。現代の神隠しか?直感力だけは冴えている籠目と驚異的な味覚を持つ地元の名探偵・祝が、ぶつかり合いながらも事件の真相を追う!とにかく祝の「食」についての蘊蓄が凄くて、初めはこんなにページ割く?なんて思ったしアレについての記述で、犯人の目的が予想ついてしまった。でも伝承と食文化を上手く絡ませた民俗学ミステリーだと思う。真相は酷だったが「奇譚蒐集録」シリーズとはまた違った雰囲気で楽しめた♪2022/09/10
yukision
63
子供の神隠し伝説の取材に行った作家が小学生の行方不明事件に遭遇する民俗学ミステリー。神隠しについての考察は興味深く,タイトルの意味するところもなるほどと思わされた。タヌキ先生のキャラと推理は悪くないが主人公であるイケメン作家の存在意義が薄い。2023/07/20
よっち
41
ジビエで町おこしを狙うU県北篠市にある子供の神隠し伝説。取材しに同地を訪れた作家・籠目周は、近くの小学生が行方不明になっている事件を聞かされるミステリ。山での散策途上で包丁を使い一心不乱に何かをしている男と遭遇。気圧されて後退さった先に転がっていた誰かの小さな右手。驚異的な味覚を持つ名探偵と直感だけはあるけど詰めが甘いイケメン作家の相性最悪コンビが、伝説の裏に隠された事件の謎を追う展開で、飯テロ描写はなかなか良かったですけど、何とも後味の悪い結末とタイトルの意味を考えると複雑な思いを抱いてしまいました…。2022/08/22
さくりや
22
京極夏彦さんの推薦文で、「奇譚蒐集録」シリーズを書いている作家さんの新作とのことで。うーん、廣章先生と真汐に会いたくなったなあ、というのが率直な感想。「奇譚蒐集録」シリーズの善人癒しコンビが良すぎたのよ……!籠目と祝の掛け合い、別に面白くなかった笑。神隠し、薬喰といった民俗学要素は興味深かったが、やっぱり廣章先生に語ってもらいたい。飯テロ描写は最高だった。続きは出ても買わないかなあ。「奇譚蒐集録」シリーズ、待っています!!2022/08/17
み
18
初読みの作家さん、う〜ん読後がイマイチでした。民俗学は好きなんですがね…。2022/12/27