出版社内容情報
シェアハウス「めだか荘」に集まったアラサー女性4 人。
恋愛願望が強すぎて上手くいかない遥香、あと少し売れたくて「脱ぐ」か悩む女優の那智、
彼氏にプロポーズされるも仕事で結果を残したいからと結婚に踏み切れない楓、父親や弟との関係にもどかしさを抱える柚子。
性格も職業もバラバラな4人でも、それなりに楽しく、平和にルームシェア生活を送っていたが、
リニア開通に伴う都市再開発の餌食になり、ある日突然終わりを告げる――。
●著者コメント
子どもの頃から、物語を想像したり妄想したりすることが好きでした。
文章を書くことも好きだったので、作家になりたいな、なんて思っていた時期もありました。
ですがいざ書き始めても、物語を完結させることができない。読書感想文で褒められることもない。
いつのまにかそんな夢を持っていたことも忘れて、わたしはアイドルになり、いまは結婚もいたしました。
そんなわたしの元に突然現れた小説家デビューのお話。
KADOKAWAさんに助けていただきながら、人生で初めて物語を完結させることができました。
特別に教養があったり、詩的センスがピカイチではないわたしに何が書けるだろう、と不安でしたが、
これまで経験してきたことを武器に、そして今のわたしにしか書けないものになったかなと思います。
人生何があるかわかりません。何年越しに忘れられていた小学生の時の夢が叶ってとても嬉しいです。
たくさんの方に手に取っていただけますように。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶんこ
45
2代目不動産大手社長の父を持つ柚子と、その家作に住む受付嬢遙香、女優の那智、広告会社キャリアウーマンの楓と、年齢も職業も違う4人が適度な距離を保って仲良く暮らしているのですが、地味な柚子の気働きによるところが大きい。何がなんでも平等と言い出したら、うまくは行かない。柚子のお父さんとは誤解があったようですが、突然弟が現れたらショックは大きい。3人がいて本当に良かった。これを書いたのがアイドルというのも驚き。面白かったです。2024/01/21
Karl Heintz Schneider
31
とあるベッドタウンの駅から徒歩2分の女性専用シェアハウス・めだか荘。受付嬢の遥香、女優の那智、キャリアウーマンの楓、事務職の柚子。全員が20代の4人は仲良く暮らしていたが、ある日突然、建物の取り壊しを告げられる。気の強い那智と楓、緩衝材的な存在の遥香と柚子。四人のバランスがとてもいい。彼女たちの間で交わされる会話がリアルで著者の実体験ではないかと思われる。全く知らずに手に取ったのだが著者の北原里英さんは元AKB48のアイドル。今年から小説を書き始め本書がデビュー作。それにしては文章も上手で読みやすかった。2023/10/30
MINA
14
なんと作者はAKB48第5期生なのだという。この物語、ホッと一息つける温かみと包容力があってとても好き。正直なにか大きなことが起こる訳じゃないけれど…他人を妬んだり悪意を持って誰かを翻弄し道を外す人が存在しない、というのはほんの少し物足りなく感じてしまうもののやはり安心感もある。めだか荘にてルームシェアする、境遇も性格もバラバラな4人のアラサー女たちが各々色々あっても最終的には前を向いて凛としててるのが素敵だと思った。4人の関係性が尊い。こんな距離感の友だち欲しいなーとつい考えてしまったくらいだわ。2024/02/04
じゅんママ
8
シェアハウスって、価値観の合う人ならいいですが、人の所作が気になり出したら面倒かなと思います。 柚子さんみたいないい意味で空気感の薄い人が、中心にいてくれたらいいですね。2024/12/23
あっこ
6
4人の女性が「めだか荘」でルームシェアをする事になった。受付嬢、女優、キャリアウーマン、大会社の父を持つめだか荘の持ち主。2年間の生活で程よい距離感で全員が成長。思っている事は話さないと伝わらないよね。読後感も良く、元気がもらえる物語だった。2024/04/01
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