出版社内容情報
伝説的日本語ロックバンド”はっぴいえんど”のメンバーとして活動した後、日本を代表する作詞家となった松本隆50年の軌跡を追う評伝。太田裕美「木綿のハンカチーフ」、大瀧詠一「君は天然色」、松田聖子「赤いスイートピー」、寺尾聰「ルビーの指環」、KinKi Kids「硝子の少年」――。抒情性と物語性に富んだ歌詞で数々のメガヒット曲を生み出した松本隆。シングル曲よりアルバムのコンセプトを重視した作詞など新しい手法を用いたほか、シューベルトの楽曲や「古事記」をもとに作詞をおこなったこともあった。大瀧詠一、筒美京平、松田聖子らとの知られざるエピソードを含め、その挑戦の日々を松本隆本人へのインタビューと証言者たちの言葉から描き、不世出の作詞家の本質に迫る。
内容説明
「風をあつめて」「木綿のハンカチーフ」「君は天然色」「赤いスイートピー」「ルビーの指環」「硝子の少年」などポップス史に残る名曲を生んだ松本隆。分断されていたフォーク/ロックと歌謡曲の間に橋を架け、アルバムをコンセプトから作りあげ、クラシックや古典まで取り込んだ多彩で抒情的な作詞スタイルを確立。細野晴臣、大瀧詠一、松田聖子、筒美京平らとの知られざるエピソードなど、挑戦の日々を本人と関係者の証言から描くノンフィクション。
目次
始まりは1969年―エイプリル・フール
はっぴいえんどのデビュー
1971年に吹いた風―「風街ろまん」
はっぴいえんどの解散と転機
橋を渡る―ミュージックシーンの“こっち側”と“あっち側”
作詞家・松本隆の始まり―筒美京平と太田裕美
70年代を代表する1曲「木綿のハンカチーフ」
コンセプトアルバム―森山良子「日付けのないカレンダー」
青春の普遍性―岡田奈々と原田真二
70年代と青春の終わり―吉田拓郎と桑名正博
怒濤の80年代の幕開け―竹内まりやと大瀧詠一
男を書ける作家―近藤真彦、南佳孝、寺尾聰、加山雄三
1981年の出会い、松田聖子
ちょっと先に石を投げる―20歳の松田聖子に書いた詞
史上最強の作詞家と歌い手の4年間
合流地点―大瀧詠一「EACH TIME」と南佳孝「冒険王」
移りゆく時代に―薬師丸ひろ子「探偵物語」「花図鑑」
アイドル戦国時代の最終局面―中山美穂と山瀬まみ
再び、松田聖子と―「瑠璃色の地球」
活動休止と新たな挑戦―中森明菜、シューベルト、大竹しのぶ
昭和から平成へ―矢沢永吉と氷室京介
筒美京平と山下達郎―KinKi Kids「硝子の少年」
思いがけない物語の始まり―クミコ「AURA」
2000年代の再評価と次世代への継承―Chappie、藤井隆、中川翔子
自由な愛の歌として聴き継がれることを「古事記」と「デラシネ」と「白鳥の歌」
あとがき
参考文献
本書で取り上げた曲目一覧
著者等紹介
田家秀樹[タケヒデキ]
1946年、千葉県生まれ。中央大学法学部政治学科卒。69年「新宿プレイマップ」創刊編集者を皮切りに「セイ!ヤング」などラジオ番組の放送作家を経て音楽評論家、ノンフィクション作家、音楽番組パーソナリティとして活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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