出版社内容情報
七月下旬。角次郎の罪も晴れ、大黒屋の賑わいも戻ってきた。今年の作柄も良いと、善太郎たちが喜んでいた矢先、打越屋の銀兵衛が相談に来た。その内容に隠された陰謀とは……。さらに江戸では流行り病が!
内容説明
米問屋・羽前屋の善太郎は、大黒屋へ立ち寄った。八丈島から無事帰還した父・角次郎の顔を見るためだ。そこへ、打越屋・銀兵衛が訪れる。一年前に仕入れた米の代金が払えないので、助けてほしいという。三千俵を引き取るのは、刈入れ目前の今、善太郎たちにとって、箸にも棒にも掛からぬ話だ。今までの縁もあり、力になるべく奔走すると…。一方、周囲では疫病が蔓延していた。さらに、仕入れ先の村にまで広がっていて―。
著者等紹介
千野隆司[チノタカシ]
1951年、東京生まれ。國學院大学文学部卒業。90年「夜の道行」で第12回小説推理新人賞を受賞し、選考委員から「第二の藤沢周平」と賞賛される。以後、時代小説を中心に活躍中。「入り婿侍商い帖」シリーズは、評論家の縄田一男氏から「著者の新たな頂点」と絶賛を受けた近年の代表作。2018年「おれは一万石」「長谷川平蔵人足寄場」シリーズで第7回歴史時代作家クラブ賞シリーズ賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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はにこ
27
無事に戻ってきた角次郎。休む間もなく打越屋のトラブルに顔を突っ込む。まぁ、銀太郎の件もあるし仕方ないけど。。疫病が流行る様子がコロナ禍と被る。人間はずっと疫病と闘ってきているんだと改めて思う。古米の件は解決せず次以降におあずけ。2021/12/14
アボガドみよ
14
表紙の人物がクチを布でおおってます。マスクです!疫病の流行と、悪い奴らのたくらみモノ。現在、コロナ禍で大変な最中、読んでいて、気が重くなってしまいました・・・シリーズものなので、仕方ないですね。。。( ノД`)シクシク…2021/08/29
ひさか
14
2021年6月角川文庫刊。書下ろし。新・入婿侍商い帖シリーズ7作目。佐渡での疲れなんか一顧だにせず打越屋の危機を救うべく奔走する角次郎が凄い。善治郎の活躍もめざましい。結局、古米三千俵はどーなるの?。というところで、次回が気になります。2021/07/11
高橋 (犬塚)裕道
7
星3。矢張り中々面白い!この先どうなるのか?楽しみだ!2023/08/06
定年おやじ
3
冤罪が晴れ、戻ってきた角次郎にまたまた難題が。疫病下に古米三千俵はどう処理するのか?問題続きの米屋さんのお話はまだ続きます。2021/08/29