ミラーワールド

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  • サイズ 46判/ページ数 245p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784041109915
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

「だからいつまで経っても、しょうもない女社会がなくならないのよ」
「男がお茶を汲むという古い考えはもうやめたほうがいい」
女が外で稼いで、男は家を守る。それが当たり前となった男女反転世界。池ヶ谷良夫は学童保育で働きながら主夫をこなし、中林進は勤務医の妻と中学生の娘と息子のために尽くし、澄田隆司は妻の実家に婿入りし義父とともに理容室を営んでいた。それぞれが息苦しく理不尽を抱きながら、妻と子を支えようと毎日奮闘してきた。そんななか、ある生徒が塾帰りの夜道で何者かに襲われてしまう……。

「日々男女格差を見聞きしながら、ずっと考えていた物語です。そんなふうに思わない世の中になることを切望して書きました」――椰月美智子

内容説明

同じ中学校に通う子を持つ3人の主夫たち。女尊男卑社会に理不尽を感じながら、妻子を支えようと毎日奮闘していた。そんななか、ある生徒が塾帰りの夜道で何者かに襲われてしまう…。男女の価値観を問うアナザーワールド。

著者等紹介

椰月美智子[ヤズキミチコ]
1970年神奈川県生まれ。2002年『十二歳』で第42回講談社児童文学新人賞を受賞しデビュー。『しずかな日々』で07年第45回野間児童文芸賞、08年第23回坪田譲治文学賞をダブル受賞。20年『昔はおれと同い年だった田中さんとの友情』で第69回小学館児童出版文化賞を受賞。21年『明日の食卓』(第3回神奈川本大賞)が映画化された(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

こーた

255
男女の役割が反転した世界。男社会ならぬ女社会で、さまざまな差別や抑圧をうける男性たちの生きづらさが描かれる。現実の女性にとっては、散々訴えている問題だらけで、その既視感にうんざりする。もし男性がこの小説を読んで、女性はこんなに生きづらかったのか!といまさら気づいているようでは、だいぶ周回遅れな気もするが、家「母」長制でも現実と同じ社会の風景が違和感まで含めてほとんど変わらずそのまま描かれていることが怖くもあり、また社会は女性でも回してけるんじゃん、と勇気づけられもする。⇒2021/10/02

いつでも母さん

209
椰月さんは油断してると時々ズドンと響く作品を読ませてくれるのでこれも?否、これは・・どうなんだろう。ミラーと言うのだから男女の反転物語なのだが、モヤモヤ違和感があった。池ヶ谷家、中林家、澄田家この3家族の在り様にオイオイって突っ込みながらの読書になり、しまいにはちょっとゲンナリ(汗)どっちが偉いとかどっちが上とか・・なんか変。現実世界では既に実質的に反転を生きている家庭はあるよね。社会的性別を提起したかったのかな?まぁ難しく考えずに読んだが池ヶ谷家の離婚は賛成だった。2021/08/10

ウッディ

171
男性と女性の立場や役割が入れ替わったミラーワールド。同じ中学に通う子どもを持つ3人の主夫は、働く妻さんを支え、家事をこなし、子供の世話をする。男子小学生の夢がお婿さんという世界では、女尊男卑の考えが定着し、おばさんによるパワハラ、セクハラが横行する。小説を読みながら、頭の中でどうしても男女を入れ替えて読んでしまう自分がいて、気分は良くなかった。ステレオタイプに描かれた横暴な女性は、どこかにいるかもしれないが、そんな人ばかりではない。性差別の問題を若い世代が正しく認識していることに希望があったが・・。2021/12/14

美紀ちゃん

165
男女格差の話。 まったくその通り!と思う部分が多い。 ただ、ここに書かれているのは男女の立場がが逆転した近未来的内容。 家庭内において、男性が感じていることを疑似体験したような気持ちになる。 家事や育児などめんどくさいことは全部女性の仕事。当たり前。 まだまだ、日本は男女平等とは言えないと、この本を読んで強く感じた。2021/10/14

うっちー

163
この小説の男女が入れ替わった小説を書いても、小説にならないことが問題です2021/09/05

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