出版社内容情報
――日常から逃げ出したいあなたへ――
心に悩みを抱える人が迷い込む、森の中の不思議な宿「山亭ミアキス」。
超絶美形のオーナーに不思議な従業員、ロビーでは暖炉が赤々と燃え、食事は絶品のアイルランド料理。
しかし、泊まると間違いなく酷い目に遭わされる。
ブラック部活に疲弊する少年、マタハラに悩む女性など、今日も救いを求める者がたどり着く。
人をたぶらかす、謎めいた彼らの正体と目的とは――?
「マカン・マラン」シリーズの著者が描く、愛と涙の物語。
内容説明
心に悩みを抱える人が迷い込む、森の中の不思議な宿「山亭ミアキス」。超絶美形のオーナーに癖の強い従業員、ロビーでは暖炉が赤々と燃え、食事は絶品のアイルランド料理。しかし泊まると間違いなく酷い目に遭わされる。ブラック部活に疲弊する少年、マタハラに悩む女性など、今日も救いを求める者がたどり着く。人をたぶらかす、謎めいた彼らの正体と目的とは―?
著者等紹介
古内一絵[フルウチカズエ]
1966年、東京都生まれ。映画会社勤務を経て、中国語翻訳者に。『銀色のマーメイド』で第5回ポプラ社小説大賞特別賞を受賞し、2011年にデビュー。17年、『フラダン』が第63回青少年読書感想文全国コンクールの課題図書に選出、第6回JBBY賞(文学作品部門)受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
- 評価
-
乱読太郎の積んでる本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のりすけ
273
ぞくっと来るものと、まぁよかったよね、なものと。これはファンタジーなのかメルヒェンなのか、ホラーじゃないことは確か。あの女の子のシーンには泣けたし、最後救いがあった(んだよね)のも良かった。料理はおいしそうだった。そしてこの作品でもアイドルはやっぱり厳しい世界だった。2024/07/21
のぶ
255
古内さんのこの新刊は「注文の多い料理店」を下敷きにしているらしいが、自分は宮沢賢治の作品を知らないので、もどかしい思いをした。心に悩みを抱える人たちの5つの物語。ジャンルで分ければダークファンタジーだろうが、この雰囲気をとても気に入った。それぞれの主人公が迷い込む山亭で繰り広げられる話は、不思議でもあり、温かくもある。個人的にはあまり迷い込もうとは思わないが、パンガーという料理長の供するアイルランド料理は味わいたかった。謎の少女の存在や猫にまつわる伝承が、物語の展開に一役買って面白かった。2021/12/19
けんとまん1007
245
人は、何かを抱えながら生きている。自分で気づきながらも、一方で蓋をしながらということもある。その蓋を開けるきっかけは、どんなところにあるだろう?その時は、辛いかもしれないが、最後にはいい方向に向かうことも多い。しかし、自分がこんな山亭に迷い込んだら、どう感じるだろうか。そうなのだ、いくつも蓋をしたままのことがある・・・と、思っている。開けてみようかな・・・。2022/04/01
ひめか*
242
悩む人々がたどり着く、森の中の宿「山亭ミアキス」。猫たちが運営しているのか、不思議な出来事が起こる。優しい話というより、不気味さがあり、山亭に来た人が必ずしもハッピーエンドに終わるとは限らない。可もなく不可もなくで後半は読み飛ばしてしまったが、こういうほんわかしていないファンタジーを久しぶりに読んだので、大人のための童話という感じで楽しめた。相手に妊娠させて逃げる男も、背負う女の相手であるホストの男も人として酷すぎる。酷いことした人が酷い目に遭うのはいい気味。人生に悩んでる人が何かに気づけるのも良かった。2023/07/29
メリー
232
山亭ミアキス 猫好きなら、面白く読める。注文の多い料理店を思い出した。少しミステリーな現代御伽噺かな。猫は愛おしく謎めいて、気侭な、癒やしの存在。2022/02/15