ロレンスになれなかった男―空手でアラブを制した岡本秀樹の生涯

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ロレンスになれなかった男―空手でアラブを制した岡本秀樹の生涯

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  • サイズ 46判/ページ数 288p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784041091609
  • NDC分類 789.2
  • Cコード C0095

内容説明

映画「アラビアのロレンス」に憧れ1970年、シリアに向かった岡本秀樹。空手の稽古を通じて、アラブ民族に自立への誇りと現地の活気をもたらしていく。稽古を通じ築いた政官中枢との人脈を生かしエジプト、イラクでビジネスに挑むが、国際情勢に翻弄され計画は暗礁に乗り上げる。すべてを失った男が、たどり着いた場所とは―。日本の外務省に徹底的に嫌われながら、灼熱の地でアラブ民族に“自立の精神”を刻んだ男―構想18年、国際ジャーナリストが満を持して贈る!

目次

序章 「オカモト」が生まれた日
第1章 取材ビザを求めて(イラク前編)
第2章 空手との出会い(日本編)
第3章 中東の空手家(シリア・レバノン編)
第4章 闇商売に堕ちる(エジプト編)
第5章 最後の賭け(イラク後編)
終章 岡本が遺したもの

著者等紹介

小倉孝保[オグラタカヤス]
1964年滋賀県長浜市生まれ。88年毎日新聞社入社。カイロ、ニューヨーク両支局長、欧州総局(ロンドン)長、外信部長、編集編成局次長を経て論説委員。2014年、日本人として初めて英国外国特派員協会賞受賞。『柔の恩人「女子柔道の母」ラスティ・カノコギが夢見た世界』(小学館)で第18回小学館ノンフィクション大賞、第23回ミズノスポーツライター賞最優秀賞をダブル受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アリーマ

17
1970年にシリアに渡り、文字通り拳一つで中東に空手ブームを立ち上げ、エジプトやイラクの政府上層部と強力なコネを築き上げた男の話。ワタシは八十年代終わりから2000年代くらいにかけてエジプトといろいろ関わりがあったので、この人の話はいろいろ聞いていた。実に毀誉褒貶の激しい人だったのだが、その実像がかなりよくわかる一冊。アラブ圏の各国の人間模様が目に浮かぶようで、面白く読んだ。文章がどうも泥臭くてやや読みにくいのが難。★★★★2020/09/30

チェアー

11
空手をアラブに広めた偉人か。それとも私生活がはちゃめちゃの政商か。取り上げられている岡本秀樹は、その両方がシームレスにつながっている人だった。彼にとって人生とは、壁を倒して前に進むものだったのだろうし、壁が倒れなければトンネルを掘ってでも向こう側にいくべきものだったのだろう。 筆者の取材力がすごい。丹念に関係者から聞き取り、主人公を立体化した。とにかく面白い。#ニコカド2020 2020/10/24

うっかり呑兵衛

4
Kindle Unlimited。岡本秀樹という人の一代記。生前の本人へのインタビューや、その周囲の人物の話や当時の資料を通して、その光と闇を書き出している。スケールの大きな方だったことはよく分かる。空手普及のエピソードは読んでいてワクワクした。リアル「異世界」モノ。まぁ岡本氏自体は、自分とは思想的にもタイプ的にも合わない方だろうけれども。でもその言葉の幾つかは心に引っかかるものもあった。2023/03/16

本かくよ・よむよ

3
アラブに空手を広めた一人の日本人のスケールの大きさに驚くばかり。功績だけでなく、深入りしなければ決して知ることがなかったであろう裏の部分まで書かれていて、とても面白かった。2024/11/28

ポルポ・ウィズ・バナナ

2
めっちゃ面白い。「アラブに空手を広めた男」の面白さというより、混迷するアラブ各国と日本政府および民間企業の関わり、そして当然アメリカやソ連も絡んでくるわけで、その辺の表裏合わせた「現代アラブ地域史」として超面白い。書ききれない超ダークなこともあるだろうなと想像すると余計に面白い。商売の失敗を取り返すべく「うなぎ輸出」をしようとした岡本は結局日本側の妨害で上手くいかなくなるんだけど、これ絶対「シノギ」がバッティングしたからだろ。そういうの考えると超奥行きがある。2020/09/06

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