出版社内容情報
ホームズとワトスンが死者の街に? モリアーティとの対決の真相がここに!
内容説明
ある朝、ベーカー街221Bで目覚めたワトスンは愕然とした。宿敵モリアーティ教授とともに滝壺に消えたホームズが、骸骨の姿で目の前に現れたのだ。しかも自分は犬の姿。そこはなんと、“死者の街”だった!ホームズはいつも通り依頼人たちの謎を解いてゆくが、やがてモリアーティの魔の手が迫り―。2人はこの街の秘密を暴き、住人たちを救えるのか?そして明らかになる、ホームズ“復活の謎”とは?空前のミステリ!
著者等紹介
柳広司[ヤナギコウジ]
1967年生まれ。2001年『贋作「坊っちゃん」殺人事件』で朝日新人文学賞受賞。歴史や文学作品をミステリと融合させた『吾輩はシャーロック・ホームズである』『新世界』などの作品を発表。09年『ジョーカー・ゲーム』で吉川英治文学新人賞と日本推理作家協会賞をダブル受賞
竹清仁[タケキヨヒトシ]
1967年生まれ。東映、神戸芸術工科大学勤務。KOO‐KIの共同設立を経て、2012年に映像で世の中をエンターテインするスタジオ「モンブラン・ピクチャーズ株式会社」を設立。映画監督デビュー作のアニメーション映画『放課後ミッドナイターズ』は海外でも高く評価され、世界7カ国で劇場公開、ファンタジア国際映画祭(カナダ)ではSpecial Mention賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
120
ホームズ物のパスティーシュですがもともとは映画の脚本であったようですね。読んでいて数年前にディズニーの映画でメキシコが舞台のコミックがあり主人公の少年が死者の国に父親を捜しに行った話を思い出しました。この本ではホームズは骸骨にワトソンは犬になっています。モリアーティは蜘蛛ですが何とか猫のカトーの助けなどにより元の世界に戻ります。さっと読む分には楽しめます。2021/09/01
sin
60
ライヘンバッハの滝壺に消えたホームズと、原作のいきなり感半端ない永遠のライバル?モリアーティの、その行方を冥界に設定することで、ホームズの不在と復活を考察した設定にしろキャラクター造形にしてもアニメ臭がプンプンする物語である。そこに目醒めたやってはいけないと言われたことをどうしてもやってしまう天然足引っ張り助手ワトソンを語り手に、推理の楽しみにかまけて真の意味を御座なりにした名探偵が、冥界創造の謎に挑む!原作には現れないバリツの達人、猫のカトーがこの物語の肝だね「アチョ~!」2021/08/18
ひさか
45
2021年7月角川文庫刊。書き下ろし。ライヘンバッハの滝に落ちたホームズは冥界に髑髏となって転生していた。というアニメ化原案を下敷きにしたトンデモなホームズ譚。ワトソンも、宿敵モリアーティ教授も登場して、ホームズ世界の楽しい展開が面白かった。2021/09/12
うまる
37
『最後の事件』から『空き家の冒険』の空白の期間を埋める前代未聞の物語。ホームズの唐突な復活は色々考察されていますが、これは斬新な解釈で面白かったです。『四つの署名』の裏回答としても良くできていたし、同作に当日の日付の月が2つある事と、シリーズが短編から人気が出た理由にも説明がつくのが凄いと思いました。聖典読み込んだだけの事はあるわ。ほんと、よく考えたなぁ。 事件と推理という一般的なミステリではないので、ホームズ未読の方にはこの作品の面白さがわからないと思います。『四つの署名』くらいは読んだ方が良いかも。2021/08/20
yutan2278
26
ある朝、ベーカー街221Bで目覚めたワトスンは愕然とした。宿敵モリアーティ教授とともに滝壺に消えたホームズが、骸骨の姿で目の前に現れたのだ。しかも自分は犬の姿。そこはなんと、"死者の街"だった…。 ホームズが骸骨!?設定が奇抜ではありましたが、なかなかどうして面白かったです2023/08/03
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- 和書
- さんにんめのミトンちゃん