内容説明
立派な医師だった母に憧れる姫君・小春は、ついに努力が報われ典薬寮で働けることに。しかしある日、亡き母が人を傷付ける呪術を使う“呪禁師”の顔を持ち、自分もその力を受け継いでいるという衝撃の事実を知ってしまう。この身に宿るのは呪いの力―それでも人を救いたい。だが決意を胸に呪禁を調べる小春の前に母と呪禁について知る青年・冬次が現れ、「呪禁に関わるな」と忠告され!?第18回小説大賞・奨励賞受賞作!
著者等紹介
伊月ともや[イズキトモヤ]
福岡県出身。第18回角川ビーンズ小説大賞・奨励賞受賞。本書『平安春姫薬書―春告げる花と冬月の君』(受賞作改題、改稿)にてデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
虚と紅羽
9
女医博士であった亡き母に憧れ女医生となった主人公小春ちゃん。母が禁忌である呪禁を使っていたことを知り葛藤するも、母の患者や親族、弟子と触れ合うことで知らなかった母の事を知って。そうして母への、女医への思いを強くしていく。 うん。全体的に薄っぺらいね!山はあったけど直ぐに解決してたし。いくら帝からでも命狙われてる身ごもった女御の食べ物毒味しないわ、どっから出てきたそのフラグ、とか、浅いし薄いしなんだかつまらない。 冬次と小春とか、冬次周りの人間関係は良かったかも。橘様いい人じゃん。 イラスト残念かなぁ。2020/11/16
シャルル
3
亡き母のような女医博士になるため、頑張る…頑張るという表現がしっくりくるような話。地の文が説明的で、小春の独白部分が多い。盛り上がるシーンで、数ページにわたって地の文が続くこともあり、物語の疾走感を失わせてる。後、単純に読んでて疲れる。これのせいか、あんまり感情移入できなかったし、設定も甘い(ご都合主義)ところがあり、全体的に楽しめなかった。2022/02/08
よもぎ
1
今年のビーンズ大賞受賞作で一番気になっていたタイトル。平安調を舞台に最近流行りの女性医師物を混ぜた感じ。ヒロイン小春ちゃんの成長速度に合わせて物語がゆっくり展開していく(謎や真実を紐解いていく)ところが読みやすくて、色々なことに打ちのめされても頑張る小春ちゃんを応援したくなりました。 ヒーロー冬次くんも気取りすぎないけれど、さりげなく小春ちゃんを気にしたりフォローしたりできるところがよかったです。 受賞作だから続くと思うのだけれど、どういう展開になるのだろう。楽しみにできる余白があるなぁ。2020/11/16
-
- 和書
- 骨の事典 (新装版)