角川oneテーマ21<br> 原子力と宗教―日本人への問い

電子版価格
¥649
  • 電子版あり

角川oneテーマ21
原子力と宗教―日本人への問い

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 224p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784041101803
  • NDC分類 369.31
  • Cコード C0214

出版社内容情報

見えない力にどう向き合うか? 神仏の智恵で、いのちと原発を問いなおす。

荒々しい自然の力と共に生きる智恵を伝える神道と仏教。目に見えない放射能に、日本の伝統的信仰心はどう向き合うのか? 原発の脅威を宗教への問いとして受けとめ、震災からの復興の礎となる神仏の智恵を提言する。

内容説明

人びとの暮らしを根こそぎ奪いとる自然災害と、人類がつくりだした原子力の不幸―。喪失の傷みと哀しみ、そして不安を私たちはどう受けとめればいいのか。神と仏に素直に向きあい、その深い智慧に心の支えを求める、祈りの対話。

目次

第1章 私たちは今、何におびやかされているのか?
第2章 「復興」とは何か?
第3章 鎮魂と再生―被災者の心を支えたのは何か?
第4章 「天災列島」で日本人はどう生きてきたか?
第5章 日本人は原発を捨てられるか?
終章 私たちはこれからどこへ向かうべきか?

著者等紹介

鎌田東二[カマタトウジ]
1951年、徳島県生まれ。國學院大學文学部哲学科卒。同大学院文学研究科神道学博士課程修了。岡山大学大学院医歯学総合研究科社会環境生命科学専攻中退。現在、京都大学こころの未来研究センター教授。宗教哲学・比較文明学などを幅広く研究。文学博士。NPO法人東京自由大学理事長。17歳で聖地巡礼に目覚め、以来40年以上にわたり国内外の聖地を参拝して回る

玄侑宗久[ゲンユウソウキュウ]
1956年、福島県三春町生まれ。慶應義塾大学中国文学科卒。複数の職歴を経て、京都・天龍寺専門道場に入門。臨済宗妙心寺派福聚寺副住職を経て、2008年2月に福聚寺第35世住職に就任。2011年4月より、東日本大震災復興構想会議委員。2001年「中陰の花」で第125回芥川賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

夜間飛行

28
福島で住職をなさる玄侑さんの震災に対するまっすぐな姿勢が印象的だった。報道されない凄惨な光景もあったようで、地元のお寺の大変さを思った。そんな中で宗派を超えた連携が生まれたのは救いである。数万年単位の原子崩壊に「無常観」も戸惑い、知覚できない放射能に「色即是空」も手を焼いているという。こんな難題を突きつけられた今だからこそ、仏教も日本も生まれ変わるチャンスなのだろう。少なくとも宗派を越えて頑張るお坊さん達の姿から、生きた教えを学べるのではないか。「原発という異端の神を弔い祀る」発想も日本的でいいと思った。2013/12/05

湯飲み猫

4
日本人が天災にどう向き合っていたか宗教面から捉え、その上で東北の震災や原発問題にどう向き合うかを話し合っています。「経済」の視座からではなく「宗教」の視座から問題を眺めるのは、これからますます重要になるのではと感じました。玄侑さんは原子力について、科学的にも社会問題的にもしっかり勉強されていて、その上で語っているため、こちらも真剣に耳を傾ける気になります。原発にパニヒダ(お通夜みたいな儀式)をしようというのは、良いアイデアだと思いました。一度、精神的に区切りをつけないと、前には進めないと思います。2012/08/16

Tom Ham

3
読了!図書館にて借りました。逃げ方の仕組みやネットワークの構築が重要と言う。「逃げるというのは、賢くしぶとくしたたかに生き延びる道」と言う言葉の説得力や、面白かったのは日本人の御仏信仰のくだり。と二月堂の「お水取り」を例に挙げていたが「なるほど」であった。またいい本にであった。自分的には『鎌田東二さん』は要チェックですね(笑) 2012/10/16

わ!

2
面白かったのは、対談本の割に話がギクシャクしているところ。なんだか、いかにも対談をそのまま本にして見ました…って感じがして面白かった。普通、このような対談は脚色が入るものと思っていたのだが、結構リアルな対談模様が活字化されている。タイトルからして、まず予想したのは、この震災に対して、宗教はどのような役割をすべきか?…なんて問が中心になるのかな?…と思っていたが、なんと!タイトルどおり、宗教は原発をどのように解釈するか…という内容であった。なるほど…だから、「震災と宗教」ではなく、「原子力と宗教」なわけだ。2012/05/11

麒麟

2
対談本ということで、1日で読了。神道的・(日本の)仏教的な視点で東日本大震災と福島第一原発事故を捉えており、興味深い。日本古来の考え方からすれば、原子力神社・プルサーマル神社で祀るのもあり、かと感じた。2012/04/14

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/4653863
  • ご注意事項

最近チェックした商品