出版社内容情報
世の中理不尽なことだらけ。かわら版3人組が巻き込まれた江戸の怪事件!
江戸の正徳年間、かわら版売りの男が変死し、同じ生業の才助も命を狙われる。慌てふためく才助に、物書きの武士・孫四郎と可憐な女絵師・市麻呂も巻き込まれ、3人は事件の真相へ近づいていく。書き下ろし!
内容説明
かわら版売りの利吉が変死した。利吉の幼馴染でやはりかわら版売りの才助は、利吉の死を書き立てたかわら版に腹を立て、記事を書いた元武士の青山孫四郎のもとへ抗議に押しかける。孫四郎から巻き上げた金を売上げとして版元に納めた才助だったが、今度は才助が何者かの襲撃を受け、九死に一生を得る。利吉の死の裏に何があるのか?女絵師、市麻呂も巻き込んで、孫四郎とともに謎に迫る才助は、浄泉尼という女呪術師の存在に行き当たる。謎の言葉「神渡し」とは?陰謀の糸は江戸城・大奥へと…。かわら版売り才助事件帖。書き下ろし時代ミステリ。
著者等紹介
犬飼六岐[イヌカイロッキ]
1964年大阪生まれ。大阪教育大学を卒業後、公務員などを経て、2000年『筋違い半介』で第68回小説現代新人賞を受賞しデビュー。11年、『蛻』が第144回直木賞候補となり、『囲碁小町 嫁入り七番勝負』が話題に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みか
9
勢いがあって面白い。惜しむらくは昔見た時代劇の焼き直しみたいになっているところだ。そして壮大な風呂敷を広げた割には畳みきれなかったのは残念。2012/08/07
こおり
7
かわら版(1) 先に二作目を読んでしまってからの一作目。何だろうなあ、つまらなくは無いんだけど食いつくほどの魅力も感じられず。才助がイマイチねえ…あの手のキャラならもうちっとユーモアが欲しいかなあ。そうすると孫四郎と良いコンビになると思うんだけどな。なんちって2017/07/23
としえ
7
かわら版読み売りの才助が何者かに襲われた。その謎を、かわら版の作者である孫四朗とともに解いていく話・・・なのだが、なんだろう、才助のいちいち混ぜっ返すような語り口のせいか、事件のつかみどころが無さすぎのせいか、謎がたくさん出てくる割にはすっきり解明されることが少なかったせいか、なんだか残念な感じで終わってしまった気がする。ところどころクスッと笑える場面はあった(才助が市麻呂の描いた下絵をみたところなんか大好き)が、物語全体としてはいまひとつ・・といったところ。2013/03/31
ソババッケ
7
瓦版売りとその作者がコンビの謎解き物語。才助は200枚の瓦版を預かり、日本橋で1枚4文で売る。作者は孫四郎(本名青山遠邇斎)、鉄砲組同心の家であったが、妻に4年前に死に別れたのを機に、隠居して中橋広小路の長屋に住む。才助の塒は長谷川町の三光稲荷の裏手の長屋。幼友達で同じ瓦版売りの利吉の不審な死から謎の事件に巻き込まれていく。二人は面白い人物設定なのだが、物語の展開にややテンポに欠ける。瓦版に描かれている符牒も必然性に欠ける。時代を正徳3年(1713年)にした意味は・・・。続編に期待。★3.32012/09/10
mushoku2006
7
なぜかなあ? 主人公のキャラも、ストーリーも、どれも悪くないと思うんだけど、 読んでいてあまり楽しくなかった。 何が足りないんだろう? 読み手の自分がおかしいのかな? 謎だ。2012/07/12
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